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あぁ昨日は散々な目にあった。
日直で少し遅れただけなのにピョン吉にめちゃくちゃいびられるしなんだよ姑かよ!マネージャーにも厳しいんだからほんっと。南さんプリント持ってこないし部活中なぜか私が先生に怒られたしあんの関西人め...!

そして今朝は朝から流川に自転車で後ろから突っ込まれるし信長と花道の喧嘩になぜか巻き込まれて肘鉄喰らったし彦一に要チェックされたし教室に向かう途中に宗ちゃんに軽く舌打ちされたし...ってなんで舌打ち?!私なんもしてないその場に居ただけなのに。

『おはよ〜宮城〜』
「おはっ...え、どうしたのなまえちゃん?!」
『朝から花道の肘鉄喰らったよ...』
「そりゃまたどうして?!」

事の経緯を説明すればそりゃ災難だった、なんてわかってくれる宮城。ありがとう友よ。早く彩子に振り向いてもらえるといいねキミは本当にいい奴だからそのうちわかってもらえるよ!!

赤くなり少し腫れた頬を触るとやっぱりチクッと痛みが走った。少し切れたところは絆創膏も貼ってるし顔面に絆創膏なんて恥ずかしいんだけど保健室の先生貼れってうるさかったからなぁ。

「にしてもひどい顔面だ、かわいそうに」
『いやほんとそれね、部活の時あの猿たち締めて』
「任せろ赤木のダンナに言っとくぜ」

俺が代わりにエルボー決めてこようか?なんて聞いてくる宮城の目はマジだ。それはやめておこう。乱闘騒ぎになりそうだ...

「おはよーっす、...?!どうしたんだよその顔!」
『おはよう沢北、気にしなくていいよ』
「いや気になるだろ!喧嘩でもしたのか?」
「花道の肘鉄喰らったんだと」
「ハァァ?!何してんだよアイツ...!」

説明する前にたった今教室に入ってきた沢北はまた廊下へと逆戻りして走って行った。なんだ?朝から騒がしいやつ...

「ま、アイツはなまえちゃんラブだからな」
『ん?なんか言った?』
「いーや、何も。それより冷やした方が良さそうだな」

部室棟から氷持ってくるって出て行った宮城を引き止めたけど声は届かなくて走って取りに行ってくれた。あぁ優しい良い男だ。彩子も早く振り向いてあげれば良いのになぁ...



宮城の帰りを待ってると突然廊下がザワザワ騒がしくなり教室の窓から覗くとみんなが野次馬のように廊下に集まって同じ方向を見ていた。ん?なんだ?何かあったのかな...ってアレ?!

『花道と信長?!何してんの?!』
「なまえさぁん助けてくださいよぉ!」
「なまえさん、もう俺十分謝りましたよねェ?!」
『えっ、うっうん、?』

涙目でうさぎ跳びしながら廊下を進む信長と花道...?なにこれどんな状況?

「私語を慎め、もう1周追加しようか」
「ヒィィッ!ご勘弁を神さん!」
「じっ、ジンジン!ヒデェじゃねぇか!」
「なに?もう3周やりたいって?」
「「 ヒェェェ!! 」」

うさぎ跳びの後ろをゆっくり真顔で歩く宗ちゃんがいた。え?なにこれどうなってるの?宗ちゃんがうさぎ跳びやらせてるってこと?アレこの2人ついに宗ちゃんを怒らせちゃったのね...!!

「ちぇっ、神のヤツに先越されてたぜ」
『あら沢北おかえり、どこ行ってたの?』
「...ただいま」
『見てよこの2人!何やらかしたのかなぁ?』
「...なまえほんっとお前、お気楽なヤツだな」
『え?なんか言った?』

ぶつぶつ呟く沢北を無視して再び廊下に目をやると泣きながら飛んで進む2人と後ろをゆっくりと追いかける宗ちゃん。なぜか突然ギロッと睨まれて思わず目をそらした。ヘッ?!私何かしましたか?!

「よくその顔面で廊下に顔出せたね」
『ッ?!な、何急に...?』
「冷やさないと余計残念な見た目になるよ」
『...(突然の悪口ー!)』

なにさ、余計って。相変わらず氷点下北極め。
その後廊下の2人を笑いながら戻ってきた宮城から氷を受け取って1日冷やしてた。昼休みに噂を聞きつけた仙道くんが私のクラスにやってきてそっと頬っぺたを撫でられたけどすぐさま越野くんに連れてかれた。ただでさえ仙道くんはモテるから注目されやすいのにまったく...!騒ぎが収まるまで大変だったんだから...

その日部活ではこれでもかってほど花道と信長に謝られ、2年対3年の紅白戦を行えば仙道くんは宗ちゃんと沢北から1度もパスをもらえなかったそうで...何がどうなっているのでしょうか?












全てあなたが関係していますと怖くて誰も教えてあげられないのです

(沢北はまだしも、)
(神そりゃねぇよ、それとこれとは別だろ?)
(うるさい仙道、静かにして)
(...なまえちゃんのこととなると意外と子供っぽいとこあんだな)




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