「………｣

『ｼｼｯ！』

「………｣

『ﾅﾆｽﾝﾀﾞﾖｰ､ｶｴﾙｰ』

「………｣

『ｲﾃﾞﾃﾞｯ！ ﾔﾒﾛﾖｰ！ｲﾃﾞﾃﾞｰ』

「……ふふっ」

「何やってんの？」

「っうぁ！ …ベ、ルセンパイ？ いつからそこに…」

「なに隠したんだよ、見せろ」

「何言ってるんですかー、ミーは何も…っあ！ちょっと返してくださいー！」

「一人でニヤニヤして怪しすぎんだろ…っと、…なにこれ」

「……あー、えーと……ベルセンパイですー」

「見りゃ分かるけど。じゃなくて、なんでこんなの…」

『ｼｼｼｯ！』

「うっわ喋った！喋った！なにこれ！？｣

「あ、凄いでしょー？ 術をかけてるので敵の炎も弾くんですよー｣

「いや…そもそも…なんでオレ？｣

「敵を苛つかせる見た目の方が囮になりやすいんでー」

「…てんめぇオレを囮に使ってんのかよ！」

「いだっ！ 暴力反対ですー」

「ふざけんな、捨てろよこんなのっ」

「だめですー！ 頑張って作ったのにっ…」

「は？」

「…あ、いや…その」

「………」

「………」

「……返す」

「……どうもー」

「…なぁ、カエルのボックスはねぇの？」

「はい？ …ミーですかー？」

「そう、オレ用に作れよ。カエルの囮」

「えー…自分の人形を作るのはちょっとー」

「なんでだよ。オレの人形は勝手に作ったくせに」

「…本気で言ってるんですかー？」

「当たり前だろ。お前だけオレのこと囮に使ってるとかムカつくし。今度から王子がカエルを盾にしてやるよ」

「…別にいいですけど、そんなに言うなら本当に作っちゃいますよー？ 後からやっぱりいらないって捨てないでくださいねー」

「捨てねーって。いいから作っとけよな」






「……う"お"ぉい、ありゃ何だぁ…」

「囮ボックスですって。炎を防いだりできて便利らしいわよ〜」

「ぎゃーぎゃー喧嘩するくせに互いの人形持ち歩いてんのかぁ…わかんねぇ奴らだぜぇ…」

「ホンット素直じゃないわよねぇ、でも微笑ましいじゃな〜い♪」

「……お前だけ目線が違ぇぞぉ…」



＊＊

ベルセンパイBOXは公式だから素晴らしい。フランはベル人形の頬を突いたり抓ったりして遊んでいそう