凛が泣き止む頃には、すっかり夕日が辺りを美しく染め上げていた。

「凛。今お前は幸せか?」

銀時は彼女をまっすぐ見据えて尋ねた。
すると彼女は満面の笑みを浮かべた。

「うん。すっごい幸せ。真選組は私の大切なもう1つの家族だから。」

「そっか。」

銀時は安心したように顔をわずかに緩めた。

「今かぶき町で万事屋やってんだ。何でも屋ってところだな。従業員にガキ2人いるんだよ。あと犬が1匹。良かったら遊びに来い。何なら依頼とかな。妹割引するから。あ!遊びに来るときは、酢昆布とホールケーキでいいからな!ガキ共が喜ぶからよ。」

「酢昆布はともかく。ホールケーキは銀ちゃんが食べたいからでしょ!妹にまでたかるとは…末期症状のダメな大人、略してマダオね。」

と凛は冷めた目を向けた。

「マダオはやめろぉぉおお!もう既にいるから!仮に銀さんがそれ取ったら、長谷川さんのキャラ立ちがただの無職だけになっちゃうから!お兄ちゃんのガラスのハートバッキバキ!」

「防弾ガラスの間違えでしょ」

「凛ちゃん?!?!そんな子に育てた覚えありません!」

そんな銀時とのやり取りを懐かしく思いながら、凛の心は幸せに満ちていた。

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