「なっ………!!」
「ぶはっ!」

目の前の男共は鼻血を出して倒れている。こいつら、本当に海賊なのか。

「「「ありがとうございます。」」」

ウソップとルフィとサンジは深々と私にお辞儀をした。リゾートがある島に上陸した私たちは全員水着姿だ。私はナミの水着を借りただけ。

「こいつらバカなの?」
「バカなのよ。」

私でもナミとロビンにクラッとくるのに、どうしてあの男共は私なのだろう。

「なまえってなにかの能力者なの?」
「どうしたの、ナミ。」

私の隣でサングラスをかけて座るナミはじっと私を見てきた。なにも食べてないしカナヅチでもない。海楼石のネックレスだって持ってる。

「ムラムラの実、的ななにか。」
「ム、ムラッ!?」
「なまえをみてると、こう……ムラムラっとくるのよ。女の私でもね。」

な、なにムラムラっとって。私ってそんなすごい力もってるの?え?

「私はただの人間です。」
「本当にただの人間かしらね?」
「なにが言いたいの?ナミ。」
「べっつにー。」

くそ、怒りたいのに可愛いから怒れない。可愛いんだよ、コノヤロー。

「なまえ、なまえ、なまえ。」
「なによ、ルフィ。」
「泳ごう!!」
「ちょ、まっ!!」

遠いところにいたルフィに引き寄せられ(引っ張られ)私は飛ばされた。そしてルフィの胸の中へ。

「柔らかいな、なまえは。」
「感想が生々しいわっ!」

ルフィを殴っても離れてくれない。なにが柔らかいだ。最近太ったんだよ、悪いか。お願いだから離れてくれ。

「ちょっとだけ、」
「ダメだって何回言えば……ひゃわっ!……ど、どこ触ってんのっ!!」
「腰。」

後ろから抱きしめられて、腰を撫でられる。こういう経験がない私はどうしていいかわからない。とりあえず、恥ずかしい。

「スベスベだな。」
「か、感想とかいらないからっ!……離してよ!」
「やーだ。」

ゴムの手を私の腰にぐるぐると巻きつけて、離れようとしない。

「ルフィっ、」
「ん?」
「いい加減にしろ。」
「ぎゃああああ!!!!」

大事なところを蹴ってやった。ほんと、変態だうちの船長は。

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