ルフィがはやく来ているなんて珍しい。遅かった私に文句を言わず、逆に飛びっきりの笑顔を貰ってしまった。謝ると、全然気にしていない様子で私の手を握って歩き出した。大きく胸が高鳴る音がする。
「それ、いいな。」
「え?どれ?」
「浴衣。」
「ロビンに着付けしてもらったの。ありがとう!」
「可愛い。」
ルフィは思ったことをすぐに口に出す。嬉しいんだけど恥ずかしいから、顔をそらした。ルフィはなぜか嬉しそうに笑ってる。
「ルフィも。」
「ん?」
「その浴衣、似合ってる。」
「ありがとな!サボとエースにやってもらった!」
浴衣を着るだけで、魅惑的なオーラが増している気がした。簡単に言えば、今日のルフィはエロいんだ。またニコニコと楽しそうに笑いながら、少し頬を赤く染めるルフィの手を握る力を少しだけ強めた。
「あ、おれチョコバナナ食いてェ。」
「もうすぐ花火始まっちゃうから、はやく買わないとね。」
急いでチョコバナナの出店へと足を運び、3本ほど買った後花火がよく見えるらしい川にやってきた。もちろん人が多くて、暑苦しい。隣にいるルフィは美味しそうにチョコバナナを食べていた。言わずもがな3本ともルフィのものだ。
「あ。」
「うわー!」
色んなところから歓声が上がり、空を見上げると花火が上がっていた。色鮮やかな輝きに目を奪われる。
「なまえ。」
名前を呼ばれてルフィの方を見ると、一瞬で唇を塞がれた。こんなに沢山人がいる中でキスをするのは恥ずかしい。けれどルフィは気にしていないようで、何度も角度を変えてキスをしてくる。半分まで食べていたチョコバナナが落ちる音がしたけど、ルフィはキスを続けた。やっぱりチョコバナナの味がして、甘い風味が口の中に広がった。
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