幼い頃、近所で育った幼馴染のエレンに恋をした。その幼馴染のアルミンにも恋をした。今度はパン屋さんのお兄さんに恋をして、駐屯兵のハンネスさんにも恋をした。熱しやすく冷めやすい性格だからこそ、幼い頃だけでこんなにも好きな人ができた。全員途中で冷めちゃったんだけど。そんな私も真実の愛というものを見つけたのかもしれない。二度と冷めない、そんな愛。 「今度は誰に惚れたんだよ。」 「えっと、その………コニー。」 「コニー!?」 アルミンとエレンとミカサは驚いたように私を見る。訓練兵になってからというもの、今までより沢山恋をした。でも、コニーは絶対に冷めない気がする。 「コニーはやめなさい。」 「なんでよ!ミカサ!まさか、コニーが好きなの?」 「それは違う。」 「ミカサの言う通りだ。コニーなんてやめてオレにしろ。」 「昔は好きだったよ、エレン。」 「もう一回好きになってくれよ。」 「無理かな。だってコニーが好きなんだもん。」 こいつ正気かよ、とでも言いたいような顔をするエレンを睨みつける。誰に恋をしようが、エレンには関係ない。私はあの面白くて笑顔が可愛いコニーが好きなんだ。 「きっかけは?」 「ジャンが好きだったから、部屋に忍び込んでみたらコニーがいたの。バレないうちに戻れって私の心配してくれて、しかもバレたら一緒に怒られてやるって!もう、素敵すぎる!」 昨日のコニーを思い出すだけで顔が熱くなる。ジャンなんかよりコニーがいいのよ。あー、あの坊主姿が素敵。 「モモが好きならそれでいいと思うよ。」 「キュンってきた、今アルミンに惚れそうになったよ!でも私はコニーだけ。」 どうせすぐ冷めるよな、と話し合ってる三人を無視してコニーの姿を思い出す。 「腹減ったから、もう話はやめようぜ。」 「ああ、僕もお腹すいたな。」 「まって、エレン。」 「ちょっと!みんな待って!」 お腹を空かせた3人の後ろを慌てて追いかける。コニーのことを考えるだけで胸がいっぱいだから、あまりお腹は空かなかった。 戻る |