『エネルギー補給の時間です』
「お、はぁはぁ、もうそんな時間か。」
ゾロと勝負していたレミは突然その場に座り込んだ。ゾロは名残惜しく剣をなおした。レミは空を見上げ、目をぱっと開けている。目にソーラー機能がついているからだ。
「おい、ルフィ。」
戦いが終われば、ルフィを呼ぶルールになっているから、ゾロは大声をだした。するとルフィはすぐに展望台へとあがってくる。
「壊してねェだろうな、ゾロ。」
「壊してねェよ。充電始めたからな。」
ゾロの言葉の途中で、ルフィはレミの隣に座り込んだ。ゾロは呆れたようにため息をついて、お風呂場へと向かって行った。
「なぁ、レミ。戦いは嫌じゃないのか?」
『命令は絶対です』
「もう、戦うなよ。」
『わかりました』
って言っても、麦わらの一味の命令は絶対。次にゾロが戦え、と言えばレミは快く頷く。
「レミが傷つくとこばっか、見たくねェんだよ。」
『どうすればいいのですか』
「おれのそばに、いろ。」
『わかりました』
「わかりました、わかりましたって、わかってねェだろ。おれの気持ち。」
空に向いていたレミの瞳はルフィに向けられた。
『理解不能』
「レミが人間だったらよかった。」
見た目は人間なのに、そう呟いたルフィの言葉の意味がわからずレミはまた『理解不能』と言った。
「おれはレミが好きだ。」
『……………エネルギー補給完了』
レミはすくっと立ち上がる。ルフィは寂しそうに笑ってキッチンへと向かって行った。
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