霧の濃い海域で、出会った骸骨のブルックさんの影を取り戻して、仲間にするために、スリラーバークへと上陸した。そして、途中で出会ったペローナちゃんと意気投合して、お部屋に招待された。



09:いつから、嘘吐きでなくなったか




「可愛いッ!!!!」

ペローナちゃんの部屋にある、大量のぬいぐるみに抱きついた。

「す、少しくらい分けてやってもいいぞ!」
「ありがとう!ペローナちゃん!」

浮いているペローナちゃんはぬいぐるみに埋もれている私のすぐ側までやってきて、照れたように笑う。ペローナちゃん、すごく可愛い。

「おまえは、海賊なのか?」
「フミ………って呼んで?」
「フミは、海賊か?」

私は小さく頷いた。ペローナちゃんはこの島のボス、月光モリアにつかえる、敵。殺されちゃうのかな、私。

「でも、フミは、ゾンビにしたくない。」
「ペローナちゃん……ありがとう。」
「こ、このうさぎのぬいぐるみ、やる。」
「え、いいの?」

私のくまちゃんと同じくらいの大きさのそこうさちゃんは、少し縫い目が目立つけど、可愛い。

「ずっと、ここにいていいんだぞ?」
「ううん、それはできない。きっと、ペローナちゃんと一緒にいたら楽しいと思う。だけどね、私は仲間たちと冒険を楽しみたいの。」
「なんで……そんなに必死なんだ?」

短時間しか一緒にいてないけど、ペローナちゃんは大切な友達。もう、この島をでれば一生会えない友達。ペローナちゃんに伝えなくちゃいけない、私の未来を。

「私ね……あと少しで死ぬの。」
「な、なに言ってんだ?私に冗談は通じないぞ」
「本当なの。悪感症って病気にかかってしまったの。」
「悪感症!?」

ペローナちゃんは驚いた顔をみせる。

「も、もう、治らないのか?」

私が頷いたのをみて、ペローナちゃんの大きな瞳からは涙が溢れていた。

「ペ、ペローナちゃん!?」
「フミ……死なないでぇ。せっかく友達になれたのに。」

こんなこと、言ってくれると思わなかった。私に、生きてほしいって言ってくれる友達がいるんだ。

「ペローナちゃん………あ、ありがとぅう!」

いつの間にか私の瞳からも涙がポロポロと流れていた。死にたくないよ、私。死が近づくのが、怖いよ。こんなに怖いんだ、死ぬのって。









月光モリアを倒して、みんなは疲労で地面へと倒れる。ルフィ以外、意識はあるみたいだ。私はくまちゃんとうさちゃんをぎゅっと抱きしめながらルフィをみつめる。

戦いの最中、ルフィが死ぬんじゃないかって、本当に怖かった。

「よかった………ルフ…」


ーーーーバタンッ


そこから私の意識は途絶えた。







ーーーーーーーーーー

ペローナが大好きすぎて、登場させてしまいました。

ほんと、可愛いです、ペローナ。

可愛いもの好きっていう共通点があって、書いてて和みました(笑)

別れるのは寂しいですが、ペローナちゃんとはここでお別れです。


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