私の家の仮面舞踏会。

踊ってなにが楽しいの、つまらない。

仮面を外して外に出る。

みんな、私の家のお金目当てなんだもん。


「お前、こんなとこでなにしてんだ」


仮面を付けず、肉を両手に持った男。

私の顔も知らないなんて、どうしてここにいるんだろう。

でも、そっちの方がおもしろい。


「あなたは?」

「おれ?おれは兄ちゃんに無理矢理連れて来られたんだ、」

「お兄さんは?」

「兄ちゃんは踊ってる」

「あなたは踊らないの?」

「おれ、踊り方とか知らねェし」


場に似合わない空気と行動。

そんなあなたに惹かれたの。


「踊りましょう?」

「だから、知らねェって!」

「教えてあげる」


彼の手をとり、リードする。

かしこまったドレスも、今なら大活躍ね。


「わわっ」

「こうよ」


名前も知らない彼だけど、なぜか惹かれる。


「おお、慣れてきた。」

「上手」

「お前…綺麗だな!」


月に照らされたあなたの笑顔は、眩しすぎて顔をあげられない。


「ありがとう、あなたも素敵よ?」

「おれ、ルフィ、お前は?」

「私は…」






華麗なる舞踏会
(つまらない舞踏会)
(あなたがいるから)
(楽しいんだと思う)





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