「先輩おめでとうございます…卒業しちゃうんですね…」 「おう!」 「なんでそんなに…元気なんですかァ?」 「お前が泣き過ぎなんだ」 「だってェ…」 桜がヒラヒラ舞い落ちる。 今日、先輩達は卒業する。 「先輩…第2ボタン下さい」 「いいけど…何に使うんだ?」 「いいから下さい」 先輩…好きです。 言いたかったこの気持ち。 この気持ちはどこに行っちゃうんだろう。 「ほい!」 「ありが…と…う…ござい…ます…ぅう…先輩…」 「だから泣くなって!」 「もう一年いて下さいよぉ…」 「おれがいなくて寂しいのかァ?」 「…はい…」 寂しいです。 先輩がいない学校なんて…。 先輩の笑顔が見れないなんて…。 寂し過ぎます。 「……また会える」 「なんでわかるんですか?」 「好きだから」 「え…。」 「会える、じゃなくて会いに行くんだ」 「せ、んぱい…私も…私も好きです」 「じゃあまた会おうな!」 「はい!」 また、先輩の笑顔が見れると思うと涙なんていつの間にか消えてしまった。 桜が頭に乗って、見上げると…堂々と笑っている先輩。 寂しくなんか無いよ…。 だって…。 また、会えるから (先輩、先輩、って小せェ体でおれを呼ぶ) (そんな姿が愛しくて、惚れてたんだ…。) (またおれを呼んでくれよ、その笑顔で。) 拍手お礼小説 戻る ×
|