「ナミー!お前はおれの仲間だ!」


アーロンパークが落ちた。
ナミのために戦ってくれた男。
正直…強そうじゃない。
でも、アーロンを倒してくれた。
興味が湧いた。


「ぅわっ…この生ハムメロンめっちゃうまい。」


祝いの宴が始まる。
もう…解放されたんだ。
海の見える、宴から少し離れた崖で生ハムメロンを食べる。


「お前!!」
「え…私…?」
「そうだ、お前だ!」
「な、なに?」
「それなんだ?」


島を救った男、ルフィは私の生ハムメロンを指差した。


「な、生ハムメロン。」
「うまそー!」
「食べる?」
「ありがとな!」


ルフィはうまそうに生ハムメロンを食べる。


「お礼を言うのはこっちだよ!島を救ってくれてありがとう!」
「ナミのためだからな」
「大切なんだね」
「仲間だからな!」


いいな、って心のどこかで思ってしまう自分がいる。
なんの取り柄も無いけど…。


「お前うまそうに食うな!」
「え…そうかな?」
「うまそうだ」
「私食べ物大好きなの。いつか世界の食べ物を食べ尽くすのが夢。ちゃんと今まで食べた物も書いてるんだよ!?」
「じゃあ一緒に来るか?」
「ええ!?」


急な誘いに、つい叫んでしまった。


「一緒に行こう!!」
「…考えさせて。でも嬉しい。明日もここにいるから。生ハムメロン持って。」
「行くぞ明日も!!」
「うん!」


たぶんルフィは生ハムメロン目当てだろう。
それでも私は嬉しいんだ。







+ + + + + +








「おーい!」
「あ、ルフィ!」


ルフィが大量の肉を持って、やってきた。
宴はあれから3日目。
みんなまだ興奮がおさまっていない。


「はい、生ハムメロン」
「ぉおお!ありがとな!」
「うん!!」


笑顔を見る度に迷ってしまう。
ルフィと一緒に行きたくなる。
私にはなんの取り柄もない。
足手纏いになるのは目に見えてる。


「明日には出港する」


ルフィは真っ暗な海に浮かぶ満月を見つめながら、いつもとは違う真剣な表情で言った。


「そっか…。」
「一緒に来ねェか?……いや、来てほしい」


なんか…弱気な気がする。
ルフィらしくないな。


「私…強くも無いし、頭も良くない…。なにもできない。」
「仲間になろう!おれが守る!」
「でも…」
「お願いだ、来てくれ…」
「どうして…そんなに…」
「わかんねェけど…お前には…ずっと傍にいてほしい」
「仲間ってこと?」
「違う」
「?、」
「す、きなんだと…思う」
「へ〜、好きなんだ………ぇえええ!?す、すすす好き!?」


好き…?
わかんない。
私は今まで誰も好きになったこと無いから…。


「そ、それって…どんな気持ち?」
「初めてだからよくわかんねェけど…。ずっと一緒にいて、その笑顔を見ていてェ。また会いてェ…って思うんだ…。」
「それ、」


私も、思ってた…。
これが恋……なのかな?


「だから、明日来てほしい。待ってる」


ルフィは方針状態の私の頭をポンッと叩いてから、宴の方に戻って行った。
やばい…。
ルフィに触れられた頭が熱い。
私…ルフィに恋してたんだ。
食べ物が好きの好きとまた違う。
不思議な感覚。
ぎゅーっと胸が締め付けられて、
目がチカチカしたり…クラクラしたり…。
もう寂しいって思ってる。
もう、ルフィから離れられないよ…。






+ + + + + +








「船を出して!!」


うちの航海士、ナミがメリーに向かって走ってくる。


「出すぞ」
「おいルフィっ、なにぼーっとしてんだ」
「まだ来てねェ…」
「はぁ!?」


あいつが来てねェだろ…。
ナミがジャンプしてメリーに乗り込んだ。


「ルフィー!!」
「きたっ!」


少し離れた岸から叫ぶ愛しい姿が見えた。
あ、名前聞いてねェ…。


「あの子…○○じゃない…私の村にいた…」
「ルフィっ!私も好きー!私も一緒に連れてってー!」
「遅ェぞ!」
「「「「ぇええええ!?なんだよこれ!!!!」」」」
「こら!!○○ーーーーー!」
「お父さんっ!行ってくる!」


○○の父ちゃんは風車のおっさんだったのか。
似てねェな。


「○○ーーーーー!」


腕を伸ばし、○○を掴む。
そしてそっと引き寄せ、捕まえた。


「行ってきます!!!」
「麦わらー!○○も泣かせるなよー!」
「絶対泣かせねェ!」
「麦わらの一味の皆さん!仲間になりました○○です!夢はこの世の全ての食べ物を食べ尽くすこと!」


「「「「最初っから説明しろっ!!!」」」」







特技は無いけど夢はある!
(もう1つ、夢ができた)
(それは…海賊王の嫁!)
(私は誇りに思います。)











エピソードナミを見ていたら書きたくなりました!
たぶん、この後ルフィが説明してもまったく伝わってないと思います(笑)






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