「ルフィ…ルフィ…起きなよ」 「ん…もうちょっと…」 「授業中だよ?」 ぽかぽか陽気が気持ち良い、午後の授業。隣の席で机に突っ伏してスヤスヤと眠るルフィ。怒ると怖い、シャンクス先生の授業なのに、そんなのお構いなしに眠り続けるルフィに呆れたため息をつく。 「ルフィ…起きてよ…」 「キスしてくれたら起きる。」 ルフィは目を開けて少しニヤリと笑った。そんなのできないのしってるくせに、私は瞬時に目をそらし窓の外をみる。ルフィに見つめられるだけで顔が熱くなる。 「な、なに言ってんの!?」 「じゃ、おやすみ」 「ルフィー…」 キスしないとルフィは起きない。だけどそんなのできるわけない。もしこのまま寝てたらシャンクス先生に怒られて放課後居残りだ。そうなったらデートできないことをルフィはわかってるのかな。 「〜〜〜!……どうしよう」 「キスしろよ。」 「もう起きてるじゃん。」 「寝てる。」 意味わからないよ。これじゃ私まで怒られちゃう。ルフィの身体を揺らそうと、手を伸ばす。そのとき、シャーペンが落ちて音が鳴る。静かな教室だったので、嫌でも音が響く。私は隠れるように机の下に屈んだ。 「○○からのキスは期待出来ねェな」 隣の机のルフィも下に屈んでいた。なにやってるの、と聞く前にピンク色のシャーペンを手に取る。 「待ちきれねェから、おれからする」 「えっ…んんっ」 授業中の机の下での秘密なキス。触れ合うだけのキスだけど。長く思えたそのキスは…少し不思議な味がした。 もちろん、シャンクス先生に怒られたのは言うまでもない。 秘密なキス (お前らな、授業中ってことわかってんのか?)(はい、すみません)(シャンクスはやくしてくれ、今から遊びに行くんだ。)(お前ら別れろ)((嫌)) 修正20131214 戻る ×
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