「○○!」
「あら、どうしたの?」

10歳ほど歳が離れているけれど、歳の差なんて感じさせないほど、普通に接してくれるルフィ。

「なにしてんだ?」
「本を読んでるの。」
「おもしろいか?」
「ええ。」

2人っきりで話すことなんて数回しかないから、少し緊張している。年下の男について行くことに、初めは躊躇したけれど、そんなに悩むこともなかった。だって、こんなにも偉大な男なんだもの。

「○○、綺麗だな。」
「海はいつも綺麗よ?」

年の近いロビンと話したことがある。ルフィのことについて。心の大きさや、あの汚れを知らない笑顔が、好きなのよね、と。

「そうじゃなくて、○○が綺麗なんだ。」
「え!?」

ルフィにそんなこと言われると思わなかった。私のなにが綺麗なのかはわからないけど、その黒い瞳の方が綺麗なのよ、と考えながらその瞳を見つめ返す。

「綺麗だ。」

不意に、ルフィが男性のように見えてしまった。つまり、私が男としてルフィを見ていると言う事。恋愛対象、ということなのか。

「あ、ありがとう。」
「○○、好きだ」

なんとなく予感していたその言葉は、私の中にすんなりと染み込んでいった。こんなに冷静な自分に驚愕したけど、真剣に気持ちを受け止めているのだから、間違っていない。

「好き、仲間としての気持ちかしら?」
「違う好きだ。○○といるとドキドキする。」
「こんな年上でいいの?」

月日が経つにつれて、私の方が先に老いていく。どんどん皺が増えて、先に死ぬ。お婆さんになった私なんて、愛想が尽きるんじゃないかしら。

「恋に歳は関係ねェってサンジが言ってたし、おれもそう思う。」

その言葉が私の心に響き渡った。私がルフィを好きになってもいいんだ。歳なんて関係ないんだ。そう言ってくれてるみたいだった。

「ルフィ、私もあなたが好きよ。」

そう伝えた瞬間、ボッとルフィの顔が赤く染まった。可愛い一面もあるんだな、と少し新鮮な気持ちだ。

「今日から○○はおれの女だぁあああ!」

ルフィの声が船内中に響き渡って、恥ずかしさで顔が熱くなるのがわかる。読んでいた本なんて、投げて私はルフィに抱きついた。







歳の差なんて気にしない。
(仲間になった時から、)
(なぜか惹かれていった)
(大人の魅力?)
(ってサンジが言ってたな。)







10歳差なので、17歳と27歳の設定です。二年後なんて、もう30歳目前ですよ、ヒロインさん。

修正20131201






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