「○○、なに読んでんだ?」

ナミの蜜柑畑の近くに椅子を持ってきて、本を読んでいると、ルフィが走ってきた。

「本だよ?」
「どんな内容だ?」

まさかルフィに内容を聞かれるとは、思ってもいなかった。遊ぼう、とか言われるかと思った……、ルフィに心の中で謝罪した。

「お母さんを亡くした少女がね、深い闇に落ちちゃうの。でも1人の少年が少女を闇から救い、光へと導くお話だよ。」


この少女が私とそっくりで、少年はルフィにそっくりなんだ。ルフィは“へ〜”と言っているが、本当にわかってるのだろうか。

「わかった?」
「わかった。」
「嘘だ。」
「失敬だな、それくらいわかる。」
「すごーい。」
「棒読みで言うな!!」

ルフィが珍しくツッコんだ。拗ねるルフィがなんだか可愛くて、頭を撫でると怒られた。子供扱いすんなって…、でも…、可愛いものは可愛いんだもん。

「遊ぼう!!」
「絶対言うと思った。そのために来たんでしょ?」
「にしし、そうだ」
「はぁ…いいよ、今日だけだよ?」
「イヤだ!明日も明後日もその先も…おれは○○と遊ぶんだ」
「そんなに遊ぶの?冒険は?」
「する!」

矛盾してる。でも、それがルフィなんだから。仕方ないね。この先ずっとルフィといれたらいいのに。

「いるぞ、この先ずっと」
「え…、」

声に…出てた?でも、すっごく嬉しい。

「行こう、ウソップ達が待ってる」
「うん!」

ずっと一緒にいようね?ルフィ…。




これからも、ずっと
(一生おれの隣にいてくれ)
(って意味なんだけどな…)
(たぶん、わかってねェな)






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