※阿部真央さんのストーカーの唄のパロディ。唄を知らなくても大丈夫です。 ※ホラーです。ヒロインストーカーです。 職員室に侵入し、盗んだのは連絡網。その番号にかけるのはこれで63回目だ。君はとまどいながらいつも電話に出てくれる。照れ屋さんだなァ。 「またお前か……」 「ルフィ…くん…」 いつも愛しい愛しい名前を呼ぶだけでうまく話せない。そのまま切ってしまう。そんな彼の住所を持つだけの情報網を駆使して知った。三丁目にあるらしい彼の家。 公園を抜けた先、川を突き当り、右折した所が三丁目だ。帰宅部の私の新習慣、貴方の住んでる三丁目を訪れる。怖がらないで、好きなだけなの。近づきたいだけ。 「お前……なんでここにいるんだ?」 「あの……」 「なんでいつもいるんだよ……」 「えっと……」 「お前……」 今日もまた逃げるしかなかった。貴方の家を探してるなんて言ったら照れてしまうから言わない。家に帰って、部屋中に貼られた貴方の写真を見ながら眠るの。今日も夢で笑いかけてくれる貴方はいつ私のものになるの? 次の日、やっと見つけた貴方の家。表札を見ると、二世帯住居だと言う事がわかる。貴方の部屋の電気がつくのは決まって午後八時。今日の夜はよく眠れそう?毎朝一緒に出掛けるお兄さんかっこいいね。「エースくん」と「サボくん」って言うのね。 「あんた…もうルフィに付き纏うのはやめなさいよ」 「貴方誰?」 「私はナミ。」 睨んでくるナミっていう人。貴方とはどういう関係?まさか、恋人なんかじゃないよね?貴方はいつも私に笑いかけてくれるじゃない。 「怖がらないでね?ただ見てるだけ、愛してるだけ。」 ナミは顔を真っ青にさせた後、立ち去って行った。ナミって子について貴方に聞かなくちゃね。 「ルフィとはどう?」 家の住所を教えてくれた友人に順調だと笑いかける。 貴方の事なら何でも知ってる。朝はいつも朝は8時にお兄さんに起こされて、走って学校に行く。4時間目まで眠り、昼休みは仲良しなゾロ君と話す。今日はサンジ君もいたね。今度の休みに三人でサッカーするんでしょ?お弁当はお爺さんのガープさんが作ったお弁当。いつも美味しそうね。大丈夫、今度は私が作ってあげるから。 午後は友達と帰ったり、一人で帰ったり。今日は一人ね?道路にいた猫を撫でたりするのはやめてね。嫉妬してしまいそう。 今日もやってきた三丁目。見上げればホラ、愛しい貴方の眠る部屋。でも今日は怒ってるんだからね。どうして鍵を開けてくれていないの?私達二人の家なのに。赤い屋根は気に入らなったけど、別にいいよ。貴方と暮らせるなら。あれ…?部屋が汚いじゃない。ちゃんと掃除しなきゃいけないでしょ。 綺麗になった部屋で貴方を待つ。いつもみたいに笑ってほしいなァ。こんなにも愛してるんだから。ね? 「おかえりなさい。」 「っ………お前……」 「どうしたの?ルフィ。いつもみたいに名前を呼んでよ。」 「名前なんて知らねぇよ……なんで家の中に……」 「何言ってるの?いつも見てるよ、知ってるよ何でも。」 「こ、こっち来んな!」 引き攣った貴方の顔は初めて見る顔。家に来たのがそんなにも嬉しいのね。さぁ、一緒に生きましょう。怖がらないでよ、私は貴方を離す気はないわ。 20140906 久しぶりに聴いて書いてみた(笑) みなさん一度聞いてみて下さい。 戻る ×
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