「寒い―!」
「よく遊ぶわね、あいつらも…」

キッチンで暖かい紅茶を飲みながら外を見つめる。外は一面の銀世界。ルフィとウソップとチョッパーは外を走り回っている。

「○○―!遊ぼうー!」

バンッと強い音を立ててルフィがキッチンへと入ってきた。そのせいで少し冷え込む船内。

「わぁっ、…風が入ってきたー」
「○○は○○で寒がり過ぎじゃない?」
「寒いものは寒いんだもん。」
「○○―、遊ぼうー」
「やだ―、ってルフィ冷たい!」

ルフィに抱きつかれた。冷たくなった髪や指が私に当たって寒い。せっかく紅茶で体を温めたのに、意味ないじゃない。

「雪遊びは楽しいぞー?」
「寒いからヤーだ!サンジくん紅茶おかわり。」
「はーい!」

冬の温かいミルクティーが私は大好きだ。だから、絶対にこれを飲むのだけは譲れない。たとえルフィが強引に連れて行こうとしても、私は断固拒否する。

「もう、ルフィ離れて!」

ルフィは少し悲しそうな顔をして、どこかに行ってしまった。

「どうぞ、○○ちゃん。」
「ありがとう。少し言い過ぎたかな。」
「大丈夫だよ○○ちゃん、ルフィは思ってる以上に○○ちゃんが好きなんだから」
「そ、それ関係ないじゃない。」

顔が真っ赤に染まる気がした。

「だから、好きだからそんな簡単に嫌いにならないよってこと。」
「もう!サンジくん!!」

熱い紅茶を一気飲みする。そんな私はバカで、案の定舌をやけどした。

「ヒリヒリする。」
「なにやってんのよ○○。」

ナミの呆れたような目線は、いつになっても慣れない。傷つくものは傷つくんだよ。

「だって……、わっ!!!」

急になにかに首が包まれた。そして、すぐに暖かくなった。

「にしし!これで暖けェだろ?」
「ルフィ!?」

首に器用にマフラーが巻かれ、耳には耳あてが付けられた。

「ホントだ、暖かいねー」
「よし!行くぞ外!!」

手をぎゅっと握られ、外に連れて行かれる。ミルクティーも飲んだし、こんなに暖かいならこんな冬の日でも外に出て遊んでもいいかもしれない。




銀世界を見に行こう
(寒い日だからこそいい事がおこるかも)



修正20131105






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