「ぎゅってして?」


サニー号の頭の上、ルフィに向かって呟くと、顔を真っ赤にした。

私もそれに釣られて顔が熱くなった。


「顔赤いよ?」
「急に……そんなこと言うからだろ!?」
「いいから、ぎゅってして?」


もう一回呟くと、ルフィのぬくもりに包まれた。

暖かくて、ルフィの匂いがする。

ルフィの顔が真っ赤で、私の顔もたぶん赤いと思う。

でも、どんどん溢れだしてくる想い。


「もっと、ぎゅーってして?」


気付いたらルフィの目をじっと見つめて、言っていた。

いつもの私なら信じられないような大胆な発言でも、今は不思議と恥ずかしくなかった。


「今日は甘いな」
「?」
「なんか、空気が甘ェ」


そう言ってルフィは私をぎゅーっと抱きしめてくれた。

もちろん、唇が重なるまで、あと数秒。







愛だけを囁くその唇に
(すっげェ甘い)










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