本当の理由はまた後ほど
  




「…どういう事が説明してくれる?」


体育館に帰ったら、鬼の形相をしたカントクが仁王立ちでお出迎えでした。


「えっと…買い出しが遅くなった理由ですよね?すみません…ちょっと手間どって」
「そっちじゃないわ。翠南ちゃんに聞いてないのよ。あなたは良いから、スコアパソコンに打ち込んでて」
「…はい」

なんで怒ってるの〜!!
私はその場に居れないほどの重圧を感じ、黒子君と火神君には申し訳なかったが
その場からそそくさと離れた。

(ごめん〜!!)


「キャ…キャプテン!!カントク怖いんですけど!」
「そりゃ、キレもするさ」
「伊月先輩〜…」
「遅かった上に、黄瀬が来たからな〜…」

た、確かに連絡しなかったから悪いけど…こんなにカントクが怒るとは…
しかも、私じゃなくて、あの二人に。

黄瀬君はと言うと、一人でシュート練習に励んでおります。
黙々と、コートで…。




「黄瀬君、ちょっと休憩したら?」

「あ、どうもっス!」

そう言うとすぐにシュート練習を止めて、ドリンクを受け取りに来てくれた。
ゴクゴクと、良い音を鳴らしながら飲み干した。

「美味いっス〜、ありがとう〜」
「どういたしまして。…あの、ホントに体育館使用出来ないからうちに来たの?」
「……違うっス」
「だよね…。ホントは?あ、黒子君に会いに来たとか?」
「はいっス!」


おお…もの凄いキラキラ笑顔で答えてくれました。
こっちが真っ赤になりそうだ。


……うん、どこかで見てる。う〜ん…最近なんだよね…


「って言うか、メールの返事なかったから、直接聞きに来たんッスよ」
「あ、それで……」
「今度の日曜、遊ぼうって誘ったんッスよ」



「おまっ!そんな理由で神奈川から来んな!!」
「そんな理由で来たんですか?黄瀬君」

「「っ!!」」

カントクの尋問が終わってたみたいで、火神君、黒子君が後ろに立ってた。
これまたちょっと怒ってます。

「黒子っち!そんな理由って…返事くれないからじゃないッスか〜!!」
「…とっとと、返事してやれよ」
「そうですね。まさか、こんな事になるとは思わなかったです。僕の誤算です。黄瀬君、丁重にお断りします」

「えぇ〜!!!」

丁重にお断りし過ぎ…黒子君。
軽くお辞儀も付けて、あっさり断った。
次の日曜…確かうちの練習も休みだ。


「折角、買い物とかしたかったのに……」
「女誘えよ。お前なら選び放題だろ」
「そうですよ。男同士で買い物とか、お断りです。それに僕予定入るんで」
「予定入るっておかしいだろ、お前」


「これから誘うんで」

「誰をだ……」


ポンッ!
黄瀬君が何か思いついたかの様に、手を叩いた。
そして、私の手を握り…え、握った?


「俺と買い物行こう!!付き合って下さいッス」


「「「はい!?」」」







キラキラ笑顔に魅せられて




(黒子君〜、火神君〜!!なんで連れて来たの!!ややこしい事になったじゃない!!)
(勝手に来たんだ、ですよ!)
(お前ら、練習5倍だ…)
(うちのマネに手出すな〜!!!)
(コガ、落ち着け)









…黄瀬口調が分からん








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