偶然で運命的な、かつ必然の出会いでした
  




ドリンク作って、タオル出して、洗濯して…あ、洗剤切れてる。
ふむ…しょうがいない、買い出し行くか。

それが、まさか、こんな事になるなんて思いもしません。


誰一人として!



「カントク、キャプテン。洗剤とか、備品が足りないので…買い出し行っても良いですか?」


マネ就任からしばらくしてから、衝撃のビックリ。
とにかく、なんだかんだと足りない物が多かった。
予選がもうすぐのはずだから、今のうちに揃えておきたかった。

「あ〜最近買い出し行ってなかったな」
「忘れてたわ」



「二人とも、ごめんね?練習あるのに…」
「構いません。一人では無理ですよ、これだけの量は」

買い出しリストを見ながら、目的の店まで黒子君と歩く。
ホントは自転車借りれるなら、それで〜って思ってたけどカントクが二人指名しちゃったので
荷物持ちで付いてきて貰いました。

「…火神君も、ごめんね?」

少し後ろを歩く彼に振り向き声を掛けた。

「おう、気にすんな」
「…僕一人で大丈夫ですよ、火神君」
「お前一人なんかじゃ無理だっーの」
「どういう意味ですか」
「そういう意味だ」

バチバチ……

なんか、また火花散ってるような…。
最近どうしてか。火花散ることが多い。


「んで、どれだけ買うんだよ」
「あ」

黒子君の持っていたリストを取り上げ、絶句した。


「はぁ!!?こ、こんなに要るのかよっ!!」
「うん。ほとんど切れててね。さすがに救急セットは無いとマズイでしょ」
「……それを一人で買い出ししようとした、お前にビックリだわ」

イケると思うんだけどな〜…


「とにかく、買わないと。あまり遅くなるとカントク心配します。返して下さい。」
「あっ!!黒子、テメェ!」

次は火神君の手にあったリストを黒子君が取り返し、私の手を引いて
店に入った。

「く、黒子君!!!手、手!」
「はぐれないように、ですよ」
「黒子ー!!はぐれんの、お前だろ!!」
「火神君、落ち着いて!」

火神君は、今から言う商品カゴに入れてください。
そういうと、次々にリストの物を言って行く。
ちょっと、待て!!と、店内に叫び声が響いた。


(次からは、黙って行こう…)





買い出しは1時間ほどで終了。
物が多かったのもあるけど、なにより……

「だから、こっちの方が安い!」
「何言ってるんですか、枚数見てください。少ないでしょう」

このやり取りがなければ、もう少し早く終わった…と、思う。

「もう湿布は買ったから、その続きはまた今度。ほら、帰ろう?」

納得しない二人の手を引き、店を出た。


「あ〜…もう日暮れちゃうね」
「そうですね」
「急ごうぜ」




「あれ、黒子っちと火神っちじゃないっすか」


後ろを振り返ると、眩いほどの黄色の髪をした、長身の男の子がこちらを見て立っていた。
イ、イケメン!!!


横から盛大なため息が聞こえてきたのは、なぜだったのか……



どこかで見たことあるなぁ〜…





夕暮れの太陽





(最悪です)
(ったく、なんでこのタイミング…)
(なんっすか、その態度!!?…あれ、この子は?)
((あ〜もう!うざい!!))






ははん。無理やりだ。時軸は練習試合終了してるみたい…








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