いつの間にか父が居なくなり、母も
探してくると言い残し出て行った
何だか取り残された弁当の
おかずのような気分だった
「ねぇ、ばーちゃん
2人共いつ帰ってくるかなー」
「心配しなくとも戻ってくるさー」
「うん..」
空も泣き虫だな..と思った
貯蓄していたお金も、徐々に減っていった
食事も貧相になっていく
何より辛かったのは、家事を
分担してこなさないといけない事だ
授業中寝てしまう事が増えた
妙子ばぁばはAM:4:00から
PM:8:00に活動するので、
夜型の生活に合わない
でも良いんだ.. テストの点数が
どうだろうと、どうせ行けないし..
緊迫の中、問題用紙が返却された
112位/120人中 かぁ..初めてだな..
まぁ、覚悟はしていたけど..
他の生徒は答えを見せ合っている
間違った所は自分で調べろ..という事らしい
「進也、眼にクマがあるけど..」
「ちょっと、引越しとかあってな..
てか、糸巻は大丈夫なのか?」
「私は..56位だったよ
あのね、渡独中学校受験しようと思って..」
「えっ..有名な私立じゃん!!
でも、県外かぁ」
「ちなみに、寮生活になるの.,」
「そっか..応援してるよ、きっと」
「時々..帰って来るね」
旅行3日前..下駄箱に封筒が入っていた
開けてみると"進也君、
17:00に屋上で待ってます"
差出人の名前は書かれていなかった..
勉強は上の空だった..
――――放課後
5分前行動が染みついていたが、
上回っていたようだ..
ページ配布したものの小説機能版です。
本文は行間文字間が少々広くなっていて読みやすいかと思います。
嫌な方はタグを外せば普通の表示ができると思います。
全体的に文字小さめです。
固定はしていないのでおそらくブラウザでサイズ調節すればそちらに従うようになっていると思います。(保証はできませんが……)
←見出しとかに付けてもいいかもしれない画像。他の画像はサイトに置いてあります。
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