鳳先輩が部長になるって思ってた。だって日吉先輩は準レギュラーで、全国で活躍したのは鳳先輩だったわけだし。
でも、どうして?鳳先輩じゃなくて日吉先輩が部長になってるの?
日吉先輩の部長就任祝いと称して、アルコールの入ったパーティーが行われた。しかもよりによって鳳先輩の家。親が旅行に行ってて明日の夜に帰ってくるらしくて。だから未成年で中学生の私たちが堂々と酒を飲めている。
「日吉ぃー、お前来年は全国制覇しろよー!」
「もちろんですよ」
もう早くもベロベロな向日先輩とシラフの日吉先輩。もう、無責任な会話しないでよ。鳳先輩の耳に入れたくなかったのに。
「鳳先輩…、」
「苗字さん、お酒持ってくるの手伝ってもらっていい?」
「あ、はい!今行きます」
鳳先輩は笑って私に話し掛けてくれた。でも無理してる…のかな。鳳先輩の笑顔がいつもより曇ってる気がする。
お酒を持って行ったあと、少し二人で話したいと言われてリビングから離れた鳳先輩の自室へ連れて行かれた。私は鳳先輩の気持ちは痛いくらいに分かっていたから話を聞こうと思った。私に話すことで少しでも楽になるなら、と。そう思った。
「鳳、せんぱ…っ」
促されるままベッドに座ったら鳳先輩に押し倒された。………何が起こっているのか最初は分からなくて、ただ先輩が私の腕を片手で拘束して服を脱がしていくのをボーッと見ていた。
「お、とりせんぱい…っ」
「…声、出さないで」
タオルを口に詰められて服を脱がされる。ブラを外され乱暴に胸を揉まれて乳首を強めに吸われる。嫌だ。こんなのまるで、レイプされてるみたいで…
否、これは間違いなくレイプで、私は鳳先輩に犯されている。あの先輩が…。優しくて大好きだった先輩が…何でこうなってしまったんだろう。
「本当は、俺が部長になれるって思ってた」
そうですよね、先輩頑張ってましたよね。全国大会だって活躍してたのに、悔しいですよね。
「都大会までは日吉が優勢だったけど、レギュラーでずっと出たのは俺の方だったのに」
わかります、先輩の気持ち。私ずっと見てきましたから。
「しかもウチで祝賀会やろうなんて、嫌がらせとしか思えない」
確かに酷いですよね。先輩にとっては辛いだけなのに。
「…知ってた?日吉、君の事好きらしいよ」
…知りませんでした。でも私にはそんな事どうでもいいんです。鳳先輩が居ればいいんです。
「でも苗字さんは俺の事が好きなんだよね?」
はい、好きです。どうしようもないくらい好きなんです。
「だから日吉が好きな君を俺の物にしたら、少しは見返してやれるような気がしたんだ」
わかりました。それなら、私を鳳先輩の物にしてください。貴方の為なら後悔なんてしません。
ゆっくりと目を閉じた。鳳先輩の悲しい顔を見たくなかったから。本当は鳳先輩に色々言ってあげたかった。でも口に入れられたタオルのせいでくぐもった声しか出せない。
「犯されて濡れてるね…こんな淫乱じゃ日吉もがっかりすると思うよ」
「ふ、うぐっ…ん…」
「あまり声は出さないでね。皆に聞こえると面倒だから」
鳳先輩の指が中を掻き混ぜてぐちゃぐちゃと音がする。
先輩、慣れてる…。初めてじゃないんだよね、そうだよね。かっこいいしモテるから女の子と付き合った事だってあるだろうしこういう事だって経験あって当たり前だよね。
「もう入れるから、力抜いて…。処女は俺も少し痛いから」
「ふぅ、んうううー…っ!」
鳳先輩の大きなペニスが中に入ってくる。痛い。ちぎれそうなくらい、痛い。無理矢理腰を押し進めて奥まで入ってきた。
「処女は久しぶりだから嬉しいけどね…っ、ちょっと締めつけすぎ…っ」
「んんぅー!ふ、んんっ」
「泣かないでよ、ウザイなあ…」
痛みからくる涙が止まらない。体が痛いのはもちろんだけど、心はもっと痛い。…本当は、初めては好きな人と幸せなセックスがしたかった。でもこの行為は私自ら望んだ事でもあったから目を閉じてひたすら耐えた。
「ん…っ、そろそろ、出る…っ」
「んんっ、ふぅっ、ぐ、んっ」
「はは、お前なんか妊娠、して…、ズタズタに傷つけばいい、んだよっ…!日吉も、ね…!」
「ふぅ、んー!んんんっ!」
「あ、はあっ…!」
中に精液を出したら妊娠する事くらい私だって知っていた。鳳先輩は精液を私の中に吐き出した。終わった後私に服とティッシュの箱を投げつけてベッドに座った。
「さっさと着替えてね。一応皆には苗字さんが具合悪くなって休ませてるって言ってあるから」
「…はい」
「日吉あたりが心配して来ちゃうかもしれないからね」
中から溢れてくる精液をティッシュで拭いて服に袖を通した。ティッシュにはうっすらと血が滲んでいた。ああ、血が出てたんだ。あれだけ痛かったから当たり前か。それもどこか他人事のように思えた。
「これからも、呼び出したら必ずおいで」
…私はもう多分、捕らえられてしまったんだろう。
「体だけは愛してあげるから」
彼の呪縛に…。
その後何度も鳳先輩に呼び出されてはセックスをした。先輩の欲を満たすだけの愛の無いセックス。
私がある日妊娠した事を告げても、いつもと変わらずだるそうに私を抱く。
「そういえば日吉、レギュラー落ちしたよ。部長のくせに」
「…」
「ずっと好きだった苗字さんがヤリマンで無理矢理中出しをせがむ淫乱女だって知ったらそりゃショックだよね」
「…そう、ですね」
「ほら、おいで。あ、次会う時までに子供はどうにかしておいてね。」
それでも、私はあなたを愛してしまっているから言われるがままに、またあなたに会いに行ってしまうのだろう。
20110508
エロ要素あんま無い上にストーリーも訳分からんという汗
徹底的に黒くしてみました(^ω^)狂犬らしさが全然出てなくてごめんなさい…!とにかくヒロインちゃんが可哀相な設定にしてしまいました。
こんな話になってしまってすみません…リクエストありがとうございました。