真選組で働いて数年。生きてきて18年。


「彼氏欲しいいいいいい」

「うるせええ!!!」

「あれ土方さん、居たんですね」

「居たんですね、じゃねえよ。ここは俺の部屋だ。」


どおりで、マヨ臭いと思ったわ。


「ゲホッゲホッ」

「なに噎せてんだよ!マヨか、マヨ臭いとか言うのか!?」

「チッ」

「チッじゃねえよ!!…たく」


こめかみを抑える土方さん。そして、書類に視線を落とす。横顔素敵ですよ。あ、恥ず。


「土方さーん、遊ぼー」

「顔を赤らめながら遊ぼうはないだろ」


あ、土方さん顔赤いですね。キテますか、キテるよねコレぇえ!!


「キャッホォォオオオ」

「ええぇぇええぇえ!!!!」

「土方の上、跨がったりィー」

「意味わかんねーよ!!」


うおー、と勝利のガッツポーズ。銀さん、これ完璧ですよね?押し倒したら後はアハーンなんだよね!

え、あれ?


「何で降ろすんですか、土方さん」


なんか、気が付いたら土方さん、血管ブチ切れそうなんですけど。降ろされてるんですけど。


「あのな、邪魔なんだよ」

「うィス」

「お前は非番で良いかもしんねーけど、俺は仕事なんだよ。」

「うィス」

「わかるか?」

「わかりますん」

「いや、わかってんのソレ」


土方さんは、手慣れた手つきで煙草を取り出すと咥えて、火ぃ点けた。紫煙がふわふわと雲みたいに昇っては消える。


「土方さんの、煙草になりたい」

「?」

「吸い終わる、その瞬間まで土方さんに想われたい。肺が煙りでいっぱいみたいに、頭の中を私でいっぱいにしてほしい。」


ほんの少し、涙目だけど仕方ない。だって、何て言ったら良いかわからないから。


「お前の場合は、レロレロキャンディだな」


そう言って、ククって笑って、煙草を灰皿に押し付けて消した。アレは、私だろうか。
あ、でも私レロレロキャンディなんだった。


「土方さん、早くツバ付けないと私、食べられちゃいますよ!!」



とくに、銀さんとか銀さんとか銀さんとか銀さんとか。



「食われる前に俺のニコチンで苦くしてやらぁ。あの甘党野郎にゃ、やらねーよ」


そう言って、土方さんはニヤリと笑った。
だから、私はまた土方さんに跨がるのだ。

「何でエェェエエ!!!!!」


「土方さん、ベルト取れません!!」

「取るなああああ」


やっぱ好きだわ、土方さん。