『神田さん、神田さん!!』



「あぁ…?」



俺の名を呼びながらとてとてと走ってくる白衣をまとった小さいのは科学班の班員で俺に付きまとってくるレイナだ。



『私、今日も神田さんに告白しに来ました!』



「帰れ。」



『な、なんでですか!』



こんなことがほぼ毎日だ

俺を見かければ体当たりしてみたり酷いときには罠を張って捕縛しやがった



『私本気で神田さんのことが好きなんです!!』



「俺は知らん。」



『どれくらい好きかって言いますとね、』



「人の話を聞け。」



人の話を全くスルーして話始めるレイナ

いい加減うざくて仕方ないというのに。





『私、大好物はオムライスなんです!でも、もっと好きなのはお母さんの手作りなんですけど。でもでも、それより10000倍くらい神田さんのことが好きなんです!!それって私の中でとっっても凄いことなんです!!

…って何処行くんですか!?今日は任務ないですよ!』



「寝る。」



お前の好物などどうでもいいしそもそも知らん。



『あ、私神田さんがオカズならどんぶり50杯はご飯おかわりできます!』



「…じゃあそのどんぶり50杯ホントにできるんだな?」



『……………やったら付き合ってくれます?』



「…………………………考えてやらないこともなくもなくもない。」



そもそもコイツは顔はいい。性格は少なからず問題があるが…



『ホントですか!?じゃあ私神田さんの写真見ながら頑張ります!!できたら付き合ってくださいよ!約束ですからね!!』



「!?おい!誰も付き合うとは言ってね…ッ」



人の話を聞かずに廊下を全力疾走していくレイナ

…あ、思いきりスッ転んだ



『いたた……あ、ちなみにオカズって変な意味じゃないですから嫌いにならないでくださいね☆』



ブチッ



前言撤回。コイツはただの変態だ。



大体あんなちっこい体でどんぶり50杯も食えるわけがない。



そのうち諦めるだろ。







…等という考えが甘いことを後々思い知らされる。









─────



「あ、ユウ!」



後ろから走ってくるのはウサギ。何をそんなに焦っているのか肩で息をしている



「ちょっ…レイナの奴が食堂でどんぶり50杯に挑戦してぶっ倒れたんさ!!」



「はぁっ!?なに考えてるんだあいつ…」



「な、なんでも『神田さんをオカズにどんぶり50杯食べれたら付き合ってもらえるのです!』とかなんとか…」



…………アイツは正真正銘のバカか。あ、バカか。



「チッ…で、アイツは何処にいる」



「ん?今は医務室で横になってるけど…大体アレンじゃあるまいし無茶するよなー」



…ホントにアホかアイツは…



「…ちょっと見てくる」



「ん、おぅ…」







─────



『う〜ん…どんぶりが迫ってくるぅぅぅぅ………』



「どんぶりは迫ってきてませんから大丈夫ですよι」



『いや、ここで終わっちゃいけないのよレイナ、ここで終わったら神田さんとのいちゃいちゃライフが…ッ!!』



「………レイナってホント残念な性格ですnバァン!



『!か、神田さん!!』



「…思ったより元気そうじゃねぇか」



『わ、わざわざ走ってきてくださったんですか!?私のために!?』



「お、お前がバカなこと真に受けるからだろ!!」



『あ、いたい!叩かないでくださいよぅ…』



ベッドから上体だけ起こすレイナは思ったより元気そうだ

…妊娠したみたいに腹が膨らんでいるのは見て見ぬふりをしようと思った。



『あ、でも私20杯くらいまではなんとか頑張れたんですがそれ以降あまり記憶が……』



「…お前バカだろ」



『なっ!?バカだったら本部の科学班になんて勤めてませんよ!』



「…ま、その努力は認めてやらなくもない」



『!!ホ、ホントですか!?だったら付き合t「今度の休みにどっかに付き合ってやるだけだ!!」』



『それでも嬉しいです!!』



それからレイナ何処にいこうか等と考え始める



『わ、私目一杯お洒落してきますから!!絶対ですよ!絶対行くのです!!』



「わ、わかったつうの…」



胸ぐらをつかみながら必死に揺さぶるレイナ



『それはよかったです!』



「!!」



『?どうしました?顔が真っ赤です』



「な、なんでもねぇよ!!」



言えるかよ……一瞬微笑んだお前に不覚にもときめいたなんて……………





意打ち

(やっぱりデートの定番の遊園地にしましょう!)(あ、あぁ……)((僕は空気ですか…))








ごちそうさまでした^q^ハァハァ←



20100511