コムイ室長逃走から、4時間後

・・・・・・・・・・・・・・・

ばぁん!

『コムイさ〜ん!
 夜宴レイナ、ただ今帰還しました!!』

エクソシストのレイナは元気に司令室の(壊れかかった)ドアから入ってきた。

その頃室内ではボロッボロのコムイが泣きながら書類にサインをしていた。

逃げられないように椅子に縛られ、その後ろには黒い笑みを湛えた女神が黒い靴(ダークブーツ)を発動して立っておられました。

『(相変わらずですな、リナ嬢・・・)』

その光景を見、レイナがどうしようかと迷っていると、

「戻っていたのか、夜宴!」

と、ハンコ待ちの書類を抱えた研究員たちが声を掛け、それに気付いたリナリーが

「逢いたかったわ##NAME3##!!」

『おわっ!?』

イノセンスの発動を解いて抱きついてきた。

レイナは上手くリナリーを受け止め、倒れないよう体制を整えバランスを取る。

その周りを研究員たちが囲んだ。

『ただいま・・・
 どうしたの、皆揃って。
 
 また徹夜?』

研究員たちは一人残らず目の下に濃いクマができていた。

『コムイー!
 いい加減仕事しなよ、リナリーに愛想つかされるのも時間の問題だよ』

「リナリー!!
 仕事するからお兄ちゃんを見捨てないd・・・ぐふっ!

「私とレイナの邪魔しないで兄さんは仕事して!」

リナリーの鋭い蹴りがコムイさんの鳩尾へヒット。

『(痛そ・・・)』

コムイさんはそのまま天へ召されてしまいました。(本当は気絶しただけ)

「・・・」

急に、リーバーたちが口を閉ざした。

『どしたの?』

いつもと違い、非常事態のような気がしてレイナはおどけながらも問う。

「いやな、コムイ室長が作った訳の分からん薬を厄介なことに・・・」

「神田のコーヒーに入れちゃったの。
 砂糖と間違ってww

「てことだ」

『リナリー・・・』

レイナは無邪気な声に顔を引きつらせた。

コムイさんの薬は、役に立つときもあるが殆どがかなりの劇薬

相当ヤバイ代物ばかり。

実際にレイナも被害を受け、酷い目に合った経験がある。

そのことをよく知っているはずのリナリーだが、彼女は満面の笑みを浮かべている。

恐らく、被害に遭ったのが神田だったからだろう。

事実、レイナに気がある者は幾度となくリナリーの手によって闇へと葬られている。

変わって、もし被害に遭ったのがレイナならばリナリーも朴ってなんかおかず実の兄を殺してでもレイナを助けるだろう。(怖っ

『班長、それってどんな薬なの?
 バクちゃんにあげた画期的育毛剤とか?』

「「「さぁな・・・」」」

「それならいいけどな・・・」

『へ?』

つい間抜けな声を出してしまった。

「それが、わからないのよ。
 同じ様な薬が沢山あってどれを入れたか検討がつかないの」

「神田の様子、ちょっと見てきてくれないか?」

『うん、わかった』

「悪いな、任務から帰ったばっかりなのに」

「気をつけてねレイナ!!
 食べられないでね!!!

『(食べられる?)
 いってきま〜す!』

必死に叫ぶリナリーだがレイナは意味をいまいち理解できていなかった。

頭に疑問符を浮かべ、神田の自室へ向かう。



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