中学のときに買った濃紺生地の百合の花があしらわれた浴衣を着付け、待ち合わせ場所に着いたのが今から20分前の6時半。 花火が始まるのが7時だから場所とったりで結構いい時間帯なのだけれど、待ち合わせした駅前には高杉くんらしき人はいない。っていうか私ワクワクしすぎて待ち合わせ時間とか連絡手段とか他のメンバー聞いてないや(失敗した…) 「武市先輩遅いっスよ!何してたんスか!…あぁ、またいい感じの幼女見つめてたんスね。」 「遅くなって悪いとは思いますが、5分あるかないかでしょう?それに私はフェミニストでありロリコンではありませんよ。」 「もういいよ黙れよ。」 わぁー…あれって確か隣の隣のクラスの美人さんで有名な来島さんだぁ、結構離れてるし暗くて気付かなかった…。おへそ出しで丈の短い着物きてセクシーだ、かわいいよう!でも風邪、ひかないのかな…? ただお相手が隣の隣のクラスの武市くんってのが意外だ…意外すぎる(だって幼女好きのフェミニスト)(というか変態で有名だもの)(しかも目が吸い込まれそう…) 「おねーいさんっ。」 「ふわっ!」 ぼーっと眺めていたらスッと男の人の顔が視界にドンと入って来たから後ろに飛びのいた(だっていきなりちょうどアップですもん!)(お姉さんと言われて嬉しいわけじゃないんですよ!)(たぶん) 色は少し黒くて髪は金色で長め、あんまり接する機会がないタイプで、しかも香水が好みじゃないからなんだか気持ちが悪くなってしまった。(あ、また勝手に左手が唇をさわってしまいます…!!) 「俺さー、連れときたんだけど、そいつ怒ってどっか行っちまったんだよね。お姉さん一緒に花火見ようよ。」 「ダメですよ仲直りしないと。それに私、お友達待ってるんです。」 その人は高杉くんの性別を聞いて来たので素直に、男性です。と答えれば、あとで連絡すればいいじゃん。と腕を引っ張られた(痛い)(怖い、この人)(それに連絡手段ない) 「ダメですってば!私から約束しちゃったんですもん!」 ぐらぐらする頭で考えて、抵抗して、ハッキリダメだと答えると目付きが変わる。 「…あ?嘘はいけねーよなァ?俺、アンタがずっと前から一人なの知ってんぜ?」 「ひ…っ!!」 一人じゃないと言おうにも体がすくんで動けなくて、キュッと唇を摘んだ。なんで断るだけでこんなに怒るんだろうって怖くて、周りの人は知らないふりだけど助けてほしかった。 名前なんてーの?ってズルズル引きずられてしまう(やだよ、怖いよぅ)(花火なんてこの人見そうにないよぅ) 「力でごり押しなんて情けないっスね。」 前方から聞こえたその声は…女の子のモノなのにどこかカッコよかった、顔が見えないのが残念だ。私の腕を掴んでいる人が、この子の友達?遊びたいの?なんて聞く。 「アンタみたいなのと遊ぶ?ふざけんなァァァァ!!!!」 「う…っ!!」 ゴンッて痛そうな音がして下をむくと男の人の足の間にすらりとした足。う、わぁ…アレお兄が痛いって言ってたヤツだ…。 「大丈夫ですか睡さん。」 「え?あ!武市くん!あれ?じゃあ今の来島さん?」 開放されたはいいが赤く痕がついた腕を摩りながら来島さんに駆け寄る。美人でサバサバしてて喧嘩強いなんてカッコイイですね!憧れちゃいます!(とは恥ずかしくて言えないのでとりあえずお礼、言いました。) 「え?他の方ってお二人だったんですか?」 「すいません、我々は少し高杉さんの登場の仕方が気になりまして…。それにしても綺麗なうなじですね。」 「へ?」 「死ね武市変態。」 来島さんが武市くんの腿を蹴って、気持ち悪ィんスよ!と怒鳴った。確かに触り方がいやらしかった…気がする(こう、さわさわと)(撫でるというか揉むというか) 「ところで高杉くんは?」 「高杉さんは迷子の子供でも見つけて親御さんを探してるんでしょう。」 「うわぁ…やっぱりちょう善人。」 やっぱり顔からはわからない。子供嫌いそうですもん。あ、嫌いだけど助けてしまうんでしょうか?どちらにせよ顔では判断できないもんですね。 「晋助様ー!」 高杉くんがやっときたようで来島さんが手を大きく振る。晋助様ってなんですかね、彼をそんなに敬愛してるんでしょうか? 「しんすけにいちゃん、おれのパパとママいないけどしりあいみつけた!」 「あ?どこだ。」 ていうかホントに迷子の連れてますね。よく男の子ついてきましたよね(私なんてはじめ泣きそうだったのに) 「睡せんせえ!」 「あ、瞬くん! ぎゃあ!!!」 男の子…瞬くんと高杉くんとの距離があと1mというところになったとき、瞬くんは飛び付いて来て私は抱き留めたけどバランスを崩した。 「オイ瞬、危ねーだろうが。」 来島さんと武市くんが固まってた。高杉くんの肩が目の前にあって、うわー…今日高杉くんてば浴衣じゃなくて着流しなんですねー。少し派手だけどすごく似合ってますよー。なんて、こんな状況じゃなかったら確実に言ってました。 「た…か、杉くん…?」 「ごめんなさいしんすけにいちゃん、睡せんせえ。」 「あ、うん、大丈夫だよ瞬くん。ごめんね受け止め切れなくて。」 私と高杉くんの間にいる瞬くんが私の胸にぐっと顔を押し付けるから頭をゆっくり撫でた。子供ってかわいいなぁ。 「睡、お前平気か?」 「あ、はい。あの…高杉くんありがとうございます。」 そういうと高杉くんはゆっくり私を離して、ポンポンと頭を叩い…撫でた?たぶん撫でてくれたんだと思う、よくわかんないや。 とにかく私、顔が熱いです。どうしよう熱かな、心臓バクバクですもん。うわぁどうしよう…。 「と、ところでレイナ、誰なんスかそのガキ。」 硬直が溶けたらしい来島さんが遠慮がちに瞬くんを指差して聞いて来るから、えっとね。と口を開いた。 「瞬くんは私が昔からお世話になっている保育園の園児さんですよ!週一でお手伝いに入ってr「ねえねえ。」 「ん?どうしたの瞬くん。」 「せんせいってきょう、ゆかたきてるから“のーぶら”なの?おっきいねぇ。」 「な…っ!!?」 「瞬おまっ!?」 「…。」 「……。」 子供ってなんて変な空気にするのがすきなんでしょうか?冷静沈着な高杉くんまで動揺隠せないでますよ。 走り書きしたい 3ページ目 (睡はカップいくつなんスか?) (睡さん、ロリ乳はモテますよ。) (テメーらその話題から離れろ。) (行きましょうか高杉くん。) 高杉くん(ストッパー)がいなかったら逃げてました(恥ずかしさで) 長いっすね。なんか…すいません。 タイトルはなんか恥ずかしくて口早に語りたいぐらいなノリで取ってください← なんだか一頁一話がやりたかったんだよウン。 でもなんかイベント?みたいなのはある程度やっていきたいです(どのくらい) 20090803 |