アガパンサス | ナノ
必要なモノを最低限買ってエスカレーターに乗り込む。どうやら睡は俺にだけ荷物持ちをさせるのは嫌らしい、袋は一人一つ(もちろん俺の方が重いが)



「あぁ、そういえば明日って港で花火大会でしたっけ?」


「…らしいな、女共が浴衣買ってやがる。」



ぽーっと下の階で浴衣を買う女を見ていた睡に、女共ってなんだか聞こえが悪いです!とむっとされ、へーへー。と聞き流した。

うはぁ…。といきなり悩み出す睡に、どうした。と聞けば、今年は家から花火見るのかなー。と思いまして。と返される。だからと言って、うはぁ…はねーだろ。



「私、花火はですね、いつもは中学校から同じの神楽ちゃんと志村姉弟、志村姉弟にストーカーとしてというか…なんかついてくる近藤くんと近藤くんのストッパー役の土方くんにプラスして沖田くんと山崎くんとなんだかんだで一緒に見る羽目になっちゃうんですけど…」



あ、羽目って言い方良くないですね。なんて言ってから、今年は花火好きな主要人物がホームステイで神楽ちゃん音信不通じゃないですか。と溜息。



「しかも家族と行こうにも父は蒸発っていうか離婚?で母は仕事、兄はデートで彼女さんと行くんです。羨ましい話ですよ付き合ったこととかないんで。」


「…一人で行きゃあいいじゃねェか、乙だぜ?」


「そりゃあ高杉くんが一人で見ても絵になるでしょーよ、さっきみたく逆ナンパって言うんですかね?それもされるので寂しくないでしょーよ。」



でも考えてみてくださいよ!と空いてる手で睡自身を指した睡はたぶん自分が俺と同じことをされていたのに気付いていないのだろう。たいした奴だ。



「男一人で行くなんて高杉くんくらいですし、仮にいたとしても高杉くんみたいな人が私みたいなのに話し掛けないでしょう。
そんな中、花火大会だなんてビックイベントに行ったら盛り上がったカポー達の熱いオーラで


死にますね確実に。」



どんな冗談だ。と溜息をつこうとすると、あ!と睡が声をあげる。



「じゃあじゃあじゃあ!高杉くんはお暇ですか?ご迷惑にならなければ、あの…。」


「…他の奴らがいてもいいんならな。」



少しの間、目をしばたいて、やった!ありがとうございます!と嬉しそうにお辞儀した睡を見て口元が緩むのがわかった。



枚目にも
  を描いた


(高杉くんやっぱり優しいです!だいすきです!)
(ばっ、てめ…っ)


アイツは鈍い。





続編やっちゃった(・∀・)←
まぁ高杉くんがハタ杉くんになってるがね←←

ちなみにカッコイイ人の二枚目と話数の二枚目かけてたり(うわ)



20090803
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