アガパンサス | ナノ
「あ、あのみなさん3Zのアレ、ほら…。」


「聞こえねーだろ、声張れや。」


「おにめ…!!あぁっ!睨まないで!!嘘ですよ嘘!冗談!アメリカンジョークですって!」



こんな…見苦しい格好で声を張り上げるのはどうかと…。と萎縮すると、しれっと一言で返された。



「慣れればいいじゃねえか。」



無理だから言ってるんですけどねー…。

そんな今日は10月4日、文化祭2日目の最終日でございます。
私達が何をしているかと言うと…アレです、宣伝。ただの宣伝じゃないのが3Zらしさと言うか…ただの宣伝だったらどれだけいいことか…。



「こんなドレスどこから借りてきたんですか。たしかにベルっぽいけど私が着てるんでぶち壊してますし…普通、レンタルだけでも結構高いでしょうに…。」


「志村弟が言うには猿飛が持ってたらしいな。大方、銀八の野郎になんか仕掛けたかったんだろうよ。」


「あ、想像しやすい…。」



なんてことしてくれたの、さっちゃん…。と溜息をつくと小さい男の子にぶつかる。



「すすすいません!大丈夫ですか!?」


「平気だよっ!せんせえってば、おれをこどもあつかいしすぎ!」


「し、瞬くん!なぜここに!」



そう問うと、他のせんせえとみんなで睡せんせえからかおうと思ったんだ!と言う彼。なに仕出かそうとしてるんですか君達。



「しんすけにいちゃん、だっこ。」

「テメー何様のつもりだ。」


「いいじゃんいいじゃん!」



呆然としていると瞬くんは高杉くんにねだって抱っこをしてもらってご機嫌に。親子みたい…。だなんて思ってると瞬くんに手招きされる。



「しゃしん!」


「ハイハイ、私に撮れと。」



わかりました。と瞬くんの手にあるカメラをもらい受けようと近づくと、ちがくてさぁ!こっち!と高杉くんの隣に立たされた。



「おれはパパとママとみんなでとりたいの!」


「は!?」



驚きのあまり結構大きな声が出てしまった私。高杉くんも珍しく目が丸い。周りからの視聴率は瞬くんの声量のおかげでほぼ100%。恥ずかしいったらありゃしない。
瞬くんはと言えば高杉くんに、落とすぞ。と言われているのにも関わらずケラケラ笑っている。そうですかそうですか、そんな態度するんですか。



「園長先生に言ってやる!」


「ちょ、まって!おやつなくなっちゃうじゃん!せんせえおとなげないぞ!じょうだんだってじょうだん!」



ただ彼は寂しかったらしく写真を撮るだけとったら高杉くんの腕からおりる。当たり前だけど、みんなが待っているようだ。



「あっ、言い忘れてたけどせんせえ。服、かわいいぜっ。」


「またからかってるんですか瞬くん。」



だったらしんすけにいちゃんに聞けばいいじゃん。と彼は挑戦的に言って走って行った。



19枚の写真を手に

(…あれはからかいでしょ。ねぇ高杉くん。)
(…存外、瞬の言ってることも間違いじゃねーよ。)
(へ!?
存外ってなんですか?)
(…るせえ、辞書引けバカ。)


にいちゃんは素直じゃない。





結局まだ続くし…○| ̄|_
また短くなって来たというね。
最近サブタイトルが考えづらくて大変



20091009
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