「ハイ次睡ー。」 「はいぃ。」 先生に呼ばれてスッと立ち上がり、自分のを取りに行った。(おぉふ…)(微妙だなコレ) うちの学校は他校と違って解答用紙を一気に返される。それに席順を変えずにテストを受けたから端から順に受け取るので私は高杉くんの次。彼の点数見てみたけど80後半から90点代ばっかだったわけで… 「それに比べて私は全体平均68.3…。」 気分は晴れない、悪くはないはずなのに(そのかわり良くもないけれど) しかし意外にも苦手なオーラルコミュニケーションは37点(ギリギリですよ!)(ミラクル!) まぁオーラルだけはどうしてもクラス最下位(神楽ちゃん、沖田くんは同列です)で全体の点数は微妙だけれど、それでも学年での全体平均より10点は上だったから順位は187人中79位。 前回が111位だったから先生にも褒められた。 「まァ一夜漬けにしてはいい方なんじゃねえの?」 「同じ一夜漬けで学年16位…この格差はなんですか。」 「普段の予習復習の差。」 「…ぱっと見、勉強できなさそうなのに!」 「あ?」 るせえ。と言われ、なんで特別進学クラスに入らないんですか?と嫉妬気味に聞く。生活態度だろうな。と気怠そうに言う高杉くんは成績に興味がないようだ(頭いいって羨ましい…) 確かに悪い噂は高三の今でも絶えない。20人ほどの不良を一人でのした。とか、週3で女の人を取っ替え引っ替えしてる。とか高校入学あたりから出回ったモノなら私でも知っていますしね(えぇそうですとも、私が世間知らずなのは自覚してるんですよ) 実際にはそんな怖い人なかったけれど前者は少しホントらしいです。保育園来の幼馴染みであり、高杉くんのお友達でもある万斉くんから、アレでもまだまだマシな方だろう、一時期は酷かったでござる(睡声マネ)って聞きました。 「なんなら、高杉くんの本性は女子供やお年寄りに優しい人なんです。って言い触らします?」 「んだソレ、気持ち悪ィ。」 自分のこと否定してますよ。とは言えなかったけれど、先生の文化祭の準備開始の声がかかったときに、今回の準備期間でみんなきっとわかるよ。と伝えれば、うるせェ。と彼はそっぽを向いた。 十六夜 ((照れ、てるのかなぁ…?)) (テメーは俺を買い被りすぎなんだよ睡。) (そうですか?私、高杉くんのそういうとこすきですけど…。) (おま…っ!) 高杉くんは照れ屋なんでしょうか? 最近アガパンサスの更新がんばってるよね私!偉い!← そのかわり、またもや短いのですが… 今回のサブタイトルはアキさんに憧れて十六夜使いました← 辞書で引くと、 “十六夜(いざよい) …十五夜の次の満月のこと。月の生彩に欠け、控えめに出てくることから、こういう。” みたいな感じだったので使えるかなって。 しーちゃんは照れ屋なのか謙虚なのか、よーわかりませんがね!十六夜ではなく照れ屋だと思いますが!←← 20091006 |