アガパンサス | ナノ
「こ、これは…!!」



本日、夏休みでございます。しかし学級委員である私の相方、桂くんの提案で10月頭に文化祭を控えている私達は、迷路作る時間がかかるから。と今日を登校日として定め、みんなで少しずつ作っていこうと決めたじゃないですか。クラスが一丸となってたじゃないですか!(一人冷めた目の人いたけれど)(あ、私じゃないですよ?)(たぶん)
なんですか!全部嘘ですか!うそつきめ!



「私達以外…いないみたい、ですね。」


「奴らはなにしてやがんだ?あ?」



ひぃいぃっ!!!恐ろしい!なんでみんないないのにこの人だけいるんですか!なんでなんで不良なのに来ちゃうんですか!!…なんて、言えないんですけどね。
私が乗り気でない彼に、来て下さい。って…(それに)(怖いんですもん!私死にたくないっ!)


おい、聞いてんのか。と高杉くんに睨まれて、私は左手を唇に持って行って私が把握している限りのことを伝える(これ、癖なんですよ)ていうか私、悪くないのになんで天下の不良さまに睨まれるんですか…?(な、泣きたい…)



「ええとっ、まず桂くんと妙ちゃん、新八くん、近藤くんがホームステイでカナダに行ってます。で、山崎くんが確かバドミントン?あれ?カバディだったかな…?と、とにかく大会に出場するみたいで所属しているチームで合宿だそうです。
それで、他のみなさんは…」


「…他はなんだ。」


「ひ…っ!あ、あの…わ、…わ

わかりません。

ぎゃあ!睨まないでくださいよ!!仕方ないじゃないですか!ちゃんと私、昨日の夕方にみんな忘れてそうだから連絡網回しましたもん!」



もちろん銀八先生にもしました!と口元にあった左手で敬礼してから高杉くんの殺人ビーム(という名の睨み)にハッと気付いたので、逃れようと手を顔の前でバッテンにして顔は横向き、目をつぶって対処した。今日、私もう彼と話しているだけで昇天しそうです(ママ、お兄)(あなたの睡はもうさよならです)

はぁ…。彼のその溜息で私の命の灯を吹き消されそう…。これからどんな罵られ方するんでしょう…?ウスノロとかですかね、いやでももっと酷い気がします。…憂鬱ですね、はぁ。



「仕方ねー、まず外装やるか。」


「は?」


「あ?」


「なんでもない!なんでもないです!ちょ、なんで見下すように私を見るんですか!?」



何言ってるんだコイツ。みたいな、馬鹿にすんじゃねーぞ馬鹿。みたいな。あぅ…正解ですよ、確かにいつも普通かそれ以下ですもん(テストだって運動だって)(なんの試練ですか神様のはげちょびん!)



「…て、いうか…わぁ意外☆」


「間抜けな声出して…なんだァ?俺がなんかおかしいこと言ったかよ。」


「いやまさか天下の不良 is 高杉くんからやろうとお声が掛かると思わなかったんですもん。」



彼は一瞬意味わからなさ気に眉をひそめてから、クツクツ笑った。悪役笑いするんですか!?って言ったら、悪役たァ誰のことだ?ってフンと鼻を鳴らした。意外と気に入ってそうですけど。



「そういやお前、ガラスをステンドグラスにするんだって意気込んでただろ。そっからやんぞ。」


「えっ、ホントですか!?実は私、迷路のモチーフが美女と野獣なので張り切ってデザインちゃんとガラス6枚分考えておいたんです!」



あ、でも材料ないんでゲーセン前のダイソーに買い出し行ってきます!そう言ってお金の入った茶封筒を掴み、ドアに手をかけると、俺も行く。と高杉くん。私の方向感覚のなさは巷で有名だ。



「いくら私でも地元は迷わないですよ!」


「馬鹿かテメー。お前みてーなアホ女が一人であそこ周辺歩いてみろ、食われんぜ?」


「食わ…っ!!?」


「テメーの言ってる天下の不良様が用心棒についてやるってんだ、大人しくしとけや。」



おぉ、これは心強い味方…じゃなくて用心棒でしたっけ?強敵が仲間になるってこんなにも安心できるんですね!ていうか



「高杉くんって怖いけどいい人ですね。」


「は?」


「だってだって用心棒を買ってでてくれましたし、なによりも私を裏切らずに今日来てくれました!」



今までの高杉くんのイメージさようなら、そしてこんにちはいい人な高杉くん。
それをいい人と言わないで誰を言うんです?と高杉くんを見つめる。すると高杉くんは目を反らして口を開いた(今更ですけど、目、どうしたんですかね?ずっとものもらい?)(うへぇ、痛そうだ…)



「俺ァ、嘘はついても約束ぐれーは守んだよ。」



ニヒルに笑う彼はとってもカッコ良いな、だなんて(違う違う)(怖い笑みを見て心臓が震えただけ!)(カッコ…いい、ですけど。…く…っ)



始まった、
 青春ページ


(オラ行くぞ睡。)
(あれ?名前知ってたんですか?地味だから覚えられてないんだって少しショックだったんですよ私。)
(ほーお。)
(ほー。ってそんな投げやりな!
あ、アレ私の自転車なんでちょっと待っててください。高杉くんの自転車は?)
(ねーよ、んなモン。俺が前な。)
(え、二人乗りですか…?)
(いいだろ楽だし。
うぉっ、サドル低っ。お前まさか…)
(違うです!私足短くない!!背が足りないだけですよ!
あっ、煙草ダメ!高杉くんまだ17でしょ!?あと10日待ってください10日!)
(なんでテメーがそんなこと知ってんだ…。)



怖かった不良な彼は、とっても親近感ある人でした!





きっとゲーセン近く行ったら睡が絡まれたり、晋ちゃんが逆ナンされたりするんですよ!ふっふー
ちなみに誕生日は桂くん情報。な気がする←

めちゃめちゃグダったけど楽しかった。何コイツら、書いてて楽しかったんだけど←
ってか晋ちゃんがサソリンっぽ…○| ̄|_

なんだか1ページってなると2ページありそうですよね!
コレのシリーズ、拍手のネタなくなったらやってみようかな。あ、やらなそうな気がする←←

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20090731
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