救世主に出会う
『さて、ここは何処だろう…』
誰か答えて…っ!!!
*******
今立っているこの場所は、私にとって未開の地である大阪。
単身赴任しているお父さんに会うために来た。そこまではいいんだけど…
『ま、迷った…』
中3で迷子とか、本当冗談やめてほしい。ああもう、本当激ダサじゃんかよ、クソクソ!!
って、知り合いの純情とおかっぱのマネなんかしてる場合じゃない!
どうにかして、現在地を把握すれば…
『あ、そうだ、携帯!!』
なんてアホなの私!今こそ、文明の利器を使う時じゃない!!
肩から掛けてたボストンバックを前にまわして、ポケットを探る。けど、
『何でないの!?』
うわぁぁぁあああっ!!!
終わった!完全に終わった!!
携帯無くすとか、マジない、ほんとない!
どうしたらいいのよ!!
なんて、道端で絶望しかけたその時だった。
「なぁ、自分、なまえちゃんやんな?」
『え、』
「コレ、自分のやろ?」
いきなり現れた、目の前のミルクティー色の髪をした男の子が差し出してきた手の中には、正真正銘、私の携帯が握られていた。
救世主に出会う
(私の、です!!助かりました!!)
(そら、よかったわ。携帯無いと、いろいろ大変やもんな)
(あの、何で私の名前を…)
(やって、ストラップに"なまえ"って…)
((うわ、はっず!!ほんと激ダサ!!))
End
ーーーーーー
続くな、これ。
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