１１月１１日は何の日？
スッと目の前に出された赤い箱。
意図が分からず、差し出してきた伊達眼鏡を見やる。
「はいコレ、なまえちゃんにあげるわ」
『……え、何で？』
「何でって…今日ポッキーの日やん？」
『……』
…そういえば、今日は１１月１１日だった気がする。
「忘れとったんか」
『……忍足がポッキーをタダでくれるのが怖い。それに私、ポッキーよりトッポ派なんだけど。むしろプリッツ派』
「A〜、何言ってんのなまえちゃん！」
『…出たなジロちゃん』
前にもこんなこと言った瞬間に、どこからともなく現れた彼、ジローとはお菓子談議を繰り広げる仲間だ。
今回は意見がものの見事に食い違ったが。
「お菓子といえば、絶対にポッキーだC！」
『トッポに決まってるでしょ！』
「アーン？何揉めてんだお前ら」
ギャーギャーお菓子について語る(？)ところに来たのは、空気読め男。
お金持ちの彼に駄菓子について話をふろうものなら、頭が痛くなる返答しかもらえない。お菓子語りに跡部は究極的に向いていないと思ってる。
『跡部には分からない話』
「アーン？」
「今日はポッキーの日なんだか、おとなしくポッキーを…」
『ポッキーの日に私はあえてトッポ買うわ』
「何言ってやがるお前ら…
今日はポッキーゲームの日ってヤツなんだろ？」
『…え、』
「相手しろよ、なまえ」
空気読めないどころか、とんでもない爆弾を持ち込んできた。
なんの躊躇いもなく背中にまわされる腕。
徐々に近づく距離…って！
「ちょ、ちょっと…アトベサン、ポッキースラナインデスケド…』
「何だ緊張してるのか？オレ様の勝ち確定だな」
『……本当にポッキーゲーム知ってるの？』
「ああ、キスしてからポッキーを早く食う勝負なんだろ？」
『誰、このオレ様に妙なこと吹き込んだの…って、お前か変態伊達眼鏡！笑いながら逃げるな！！』
あの変態伊達眼鏡がタダでモノをくれるなんて、やっぱりおかしかったんだ。
１１月１１日は何の日？
きっと私にとっての厄日だわ…
End
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私も友達にポッキーを貰ってから思い出しました…駆け込みUP作品につき、仕上がり微妙（笑）書き直すつもりですが←
書き始めはジロちゃんのつもりだったのに…気付けば落ちが跡部に（笑）
2014.11.11
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