一瞬の邂逅
※CVパロ(ローグだけ!)
※ローグとルーシィの出会い
ルーシィSide
自分の周りを行き交う人々の多さに、ルーシィはもの珍しげに視線を向ける…が、直ぐに興味はそれ、自分よりも少し先を歩く『仲間』ーーナツとグレイの背中を見る。
三人は、周りを歩く『普通の人達』と同じように着飾っていたが、『目的』は違う。
『普通の人達』は、軍事式典に招待された名士(セレブリティ)。
そしてルーシィ達は、『敵国』に偽造IDを使って入り込み、指定された待ち合わせ場所に向かっている最中なのだ。
「ルーシィ、もたもたすんなよ。置いてっちまうぞ」
髪をワックスで固めたグレイが声をかける。
よく上半身裸な彼は、キッチリとしたジャケットを着ている。髪型も合間ってか、いつもとはまるで別人のよう。
「迷子になっても捜してやんねーぞ」
ナツがからかうように言う。
そうは言っても、もしはぐれたとして、結局は捜しにくるのだろうが。
二人の少年は出会ってからというもの、無防備で少々ぼうっとした所のあるルーシィの兄気分を気取っている。
二人に急かされたルーシィは足取りを早めたが、不意にショーウィンドウに映る自分の姿に目と足、両方を留めた。
柔らかく靡く金髪に大きな瞳の女の子がガラスの中から見返してくる。
ホルターネックのドレス。
ベールのような袖が、華奢な腕に垂れ、ふんわりした裾が膝を覆う。
少しでも体を揺らせば、それに従うように裾も揺れる。
ためしにその場でくるりと回れば、裾はふわりと広がった。
それが嬉しかったのか、ルーシィはクスクス笑いながらまた回る。
こんな綺麗な服を着たのはいつぶりだろうか…
そんなルーシィを見て、ナツはグレイに聞く。
「何やってんだ、あれ?」
「…『浮かれてるバカ』の演出」
グレイの答えに、ナツは疑問符しか頭にでない。
擬似人格か?
いや、今する必要あるのか?
はたまた訓練の一環?
「…じゃねぇの?お前もいつもみたくバカやれよ」
鼻で笑うグレイに、イラっとしたナツだが、先ほどからの周囲の視線と、ここで言い返せば余計にバカ扱いされるだけだとわかり、再び前を向いて歩きだす。
その足取りから、不機嫌だということは丸わかりなので、やはりグレイは笑うのだが。
ルーシィは踊るような足取りで二人に続いたのだが、そのせいで角にさしかかった瞬間、横から人がぶつかってきた。
「っ、……と!」
買い物袋がどさりと足元に落下。
弾みではね飛ばされそうになったルーシィの体を、誰かの手が、後ろから抱きかかえて止めた。
「大丈夫か?」
頭上からかけられた声に、ルーシィは降り仰ぐ。
すぐ目の前には、鮮やかな紅の瞳と漆黒の髪。ルーシィたちと同じくらいの年頃の少年の顔。
驚きに目をひらいた顔は、幾分かあどけなさが残っていた。けれども、その目の色は違う。
「ーーだれ……?」
その色は、ルーシィの嫌いな言葉に似ていた。
ーローグsideへー
ーーーーーーー
はい、ガンダムパロ…というか、一部違うだけでほぼまんまです←
新シリーズのガンダムは、CVが豪華だと思う←
種とか運命とかも豪華だと思う←
2015.11.15
[ 15/18 ][*prev] [next#]
[ mokuji]
[しおりを挟む]