笑顔の意味
※『きっかけ』続編
黄瀬Side
「テツくぅ〜〜〜ん!!お疲れ様!!」
「桃井さん、ありがとうございます」
やっとの休憩。赤司っちはオレらを殺す気なんスか?ってぐらい鬼畜なメニューを叩きつけてきた。まあ、それをいとも簡単に赤司っちもこなすから文句なんて言えねーけど。
休憩に入って速攻で桃っちが黒子っちにタオルとドリンクを差し出す。
もうハートが飛びまくってて、桃っちの周りがすごくかがやいて見える。恋する乙女の凄さってやつッスかね?
けど、それで他の選手を蔑ろにするのはどうかと…
『あ、黄瀬くん、ドリンクまだみたいだね…はい、どうぞ』
「サンキュー、なまえっち!」
…って思ってたッスけど、むしろ感謝するっス!!
やっべー、なまえっちからドリンクとタオルと笑顔が…!
ドリンクとタオルを受け取ると、また向こうから桃っちの悲鳴(?)が。
どうやら汗を拭う黒子っちにときめいているらしい。
「ほんと、桃っちと黒子っちは仲良しッスね〜」
『ふふ、そうだね』
「ああいうのを、お似合いって言うんスかねぇ」
『二人とも可愛いよね』
「可愛いって…」
それはなまえっちだから!
さっきからオレの心臓をバクバクさせる原因になってるって、気付いてないでしょ?
『あ、呼んでるみたい…私行くね?』
手を振りながら赤司っち達のところへ行くなまえっち。後ろ姿も可愛いと思うなんて、オレも相当末期だな…
「…黄瀬くん、なまえと何話していたんですか?」
「ふぉわ!?黒子っち、ビックリさせないで欲しいッス!」
「慣れてください」
「んな理不尽な…」
「それで、何を話していたんですか?」
ボーッと見つめていたオレのもとに突如かけられた声。
慣れてくださいなんて、無理だと思うのはオレだけッスかね。
どうやら桃っちが他の選手にドリンクを配り歩く間に来たようだ。
いや、なまえっちとオレが話し終わるのを見計らって来た…んだろうなぁ。
だからオレも。
桃っちがオレらのところに来たのを見計らって、話し始めた。
「んー?黒子っちと桃っちは仲良しでお似合いだよねって話しッス!」
「ちょ、きーちゃん何言って…!」
「さっき、なまえっちと話してたんスよ。なまえっちってば、桃っちと黒子っちは可愛いからお似合いだよねって」
「なまえちゃんがそんな風に言うなんて、照れるなぁーもぅ!!」
自分から聞いてきたくせに、黒子っちはだんまり。
でも、オレを見るその瞳は、どこか真剣で。睨まれているような気になる。
いや、睨んでいるんだと思う。
「いっそ、付き合っちゃえばいいんじゃないッスかね?」
オレの言葉に、黒子っちは目を逸らした。その先にいたのは、紛れもなくオレの想い人のなまえっちで。
黒子っちと目があったらしいなまえっちは、ふっと笑った。それはそれは、綺麗な微笑み。
ねぇ、なまえっち。
その笑顔はどういう意味?
オレに向けるのと少し違って見えるのは、気のせい?
End
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「φブレ」のギャモンのセリフにインスパイアされた作品(笑)
配役は…
フリーセル→黒子
メランコリー→桃井
ノノハ→なまえ
ギャモン→黄瀬
…ですかね。
2014.02.11
※きっかけよりも先の作品ですが続編として、これの続編を出す予定です。
(2015.2.27)
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[ mokuji]
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