好きと叫ばせてください





※学パロ
※出だしが厨二←
※なんか急展開
※O.K?
















放課後の掃除当番とは、誰もがイヤイヤながらもこなすクラスの仕事である。箒を手にした瞬間、変なスイッチが入ることは、殆どの者が経験したことがあるだろう。
それは、この二人…ナツとグレイにも言えることであった。









***






「グレイ…今こそ決着の時…!」

「はっ、てめえ如きに負けるかよ…」






茜指す教室は、彼らには何処ぞやかの決闘場に見えていた。お互い睨み合い、間合いを図りながら動く。因みに、何故か5分以上膠着状態にある。


おもむろにグレイはブレザーを脱ぐと、天井目掛けて思い切り投げ上げた。



ーーーバサッ



「火竜の鉄剣!!!」

「アイスメイク戦斧!!!!」

「天輪・繚乱の剣!!!!!」




グレイのブレザーが床に落下した瞬間、それぞれが考案した必殺技を繰り出した…が、不発に終わるナツとグレイ。

理由は言わずもがな。





「「ぐっはぁ!!!!!」」

「フ…二人とも、まだまだ修行が足りないみたいだな」




二人のチャンバラごっこに注意を入れず、むしろ参戦してきたエルザの必殺技に散ったのだった。




「ってぇ〜!…んだよエルザ、邪魔しやがって!報告は終わったのかよ!!」

「当たり前だ。もう帰ってもいいとマカオ先生が仰られた」

「いよぉ〜し、ハッピーも待ってることだし、帰るか!」

「切り替え早えな、お前」






箒を片付けに、ロッカーを開く。その時、グレイの目に塵取りが映った。





「そういや、ゴミ出しに行ったルーシィ、さすがに遅すぎねぇか?」

「ん?そーいやそうだな」

「なに?まさか迷子になったのでは…」

「いや、自分の学校で迷子にはなんねーだろ」






掃除が大方終わった頃、ルーシィは自らゴミ出しに名乗り出ていた。報告は、ちょうど職員室に用事があったエルザが。






「メールで帰ってもいいっつーの、教えてやるか?…っていねぇし!」






ロッカーの戸を閉め、振り返るも、そこには誰もおらず。
あるのは床に落ちた自分のブレザーと、机に置かれたままのルーシィのカバン。
ルーシィは基本、カバンの中に携帯を入れていたので、もちろん連絡手段がなくなったわけだ。





「…姫さんを迎えに行くとすっか」





ルーシィの行ったゴミ回収場所があるのは裏庭。裏庭といえば基本、喧嘩もしくは告白スポットである。
もしかしたら喧嘩に巻き込まれたか告白現場に遭遇して、帰ろうにも帰れないのかもしれない。そう考えたグレイは無意識のうちに早歩きでルーシィのもとへと急いでいた。




そして、グレイの予想は的中した。



ルーシィが告白しているという結果に…。





「あたしは…好き!」






確かに聞いてしまった。ルーシィのその言葉を。

そして、見てしまった。そんなルーシィの言葉を受けて、彼女の頭を微笑みながら撫でているジェラールの姿を。


何を見ているのか、わからなかった。理解した瞬間、グレイの体を駆け巡ったのは冷たい感情だった。

見たくない…が、体はいっこうに言うことをきかない。逃げたい。これは夢だ。
そうだ、きっとエルザから受けた攻撃でオレは気を失ったんだ。サッサと目ぇ覚ませよ、オレ。





「え、グレイ…?」

「っ!」

「あ、ちょっと!!」





固まっていた足が嘘であったかのように勢いよく走り出す。が…






「うおわっ!!」






なにもない所で躓いた。





「グレイ!だ、大丈夫!?」

「あ、ああ…」

「とんだ様だな」

「ちょっと、ジェラール!」

「……」





知らなかった。ここまでルーシィとジェラールの仲がよかったなんて。
知りたくもなかった…




「あのさ、グレイ。さっきあたしとジェラールが話してたの…聞こえた?」

「…好き、なんだろ?」

「っ、」

「ジェラールが…」






言い放った瞬間、真っ赤に染まっていたルーシィの顔が青く…青く?






「…んで…」

「あ?」

「何でそうなのよ!グレイのバカ!!」

「は、あ、おい!!」





今度はルーシィが駆け出していた。グレイのように躓くことはなかったが。





「わけわかんねぇぞ…」




頭を掻き上げるグレイを一瞥すると、堪えきれなかったかのようにクツクツと肩を震わせながら笑うジェラール。





「なんだよ?」

「いや、面白いヤツだと思っただけだ」

「はぁ?」

「いいことを教えてやるよ。オレとルーシィは






幼馴染というやつさ」

「え、」

「そしてここで、恋愛相談を受けていた」





めでたく結ばれたと、オレにとってはめでたくもないことを言われるのかと思い構えていたグレイだったが杞憂に終わった。
ホッと息をついたが、一つ大切なことを思い出す。





「恋愛相談って…」

「なんだ、意外と頭が回らないんだな」





そういうことだろ?とニヤリと不敵に笑うジェラールにもちろんグレイは言葉を失うわけで。





「早くいかないとどうなるか、わかったものではないぞ?」

「、」





ジェラールに背中を押される形で走り出すグレイ。

愛しい金糸の髪を探して。



とりあえず、





好きと叫ばせてください






End

ーーーーーー

かなり遅い完成+オチが微妙で申し訳ないです!!orz

二次小なんて久しぶり過ぎて酷い仕上がりに…(ーー;)

『鉄剣』は、もちろんワザとですがなにか??←

いやー、朱月様に感化されてジェラール書いちゃいました★

おそれながらも、相互してくださった朱月様に捧げます!!

.

[ 3/7 ]

[*prev] [next#]
[ mokuji]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -