サソサクデイ
「おい、小娘。なんだそれは？」
「随分パンパンな紙袋だな…うん」
「『美味しい』お菓子の詰め合わせよ♪感謝の気持ちを込めて、みんなに配り歩いてるの!!ちょうど食後のデザートだし☆」
「オイラにもくれるのか？」
「もちろん★ハイ、デイダラ。(紙袋からグミの袋を渡す)いつもありがとうねっ♪(微笑)」
「サクラのためなら、いつでも助けになるぞ、うん!!」
「ハイ、サソリ(黒笑)」
「……」
サクラがサソリに渡したもの……
──ロリポップキャンディ１本
「嫌われてるな…うん」
「てめェは黙ってろ」
サソリは何か思いついたらしく、サクラに手渡されたキャンディを眺めるのをやめ、サクラに向き直った。
「『感謝の気持ち』なんだよな？」
「もちろん★」
「なら……」
サクラに、先程のキャンディを持たせる。
「？」
「食わせろ」
「なっ!?///自分で食べなさいよ!!」
「『感謝の気持ち』があんだろ？なら、態度で示せ」
「だ、だからって…」
「…仕方ねぇから、オレが『喰って』やろうか？」
サクラの頬に、サソリの手が伸びる。
「なっ…!?絶対イヤ!!///」
「ククッ……なら、さっさとしろ。オレは、待つのが嫌いなんだ」
「……わかった」
サクラも何か思いついた模様。
紙袋から、さっきとは違うロリポップキャンディを取り出すと、素早く包装紙をとった。
出て来たのは、ピンク色のキャンディ。
「狡いぞ、旦那!!」
「フン(得意げな笑み)」
「ハイ、あ〜ん♪(黒笑)」
「(旦那め…これみよがしにコッチ向きやがって！)…それ、何味なんだ？うん」
「『美味しい』……『ウナギの蒲焼き味』よ♪」
キャンディをくわえたまま、サソリの顔からは笑顔が消えうせ、デイダラは笑い転げた。
「『美味い』だと？味覚壊れてんじゃねぇのか？この、料理下手が」
「なっ!!壊れてなんかないわよ!!料理の腕だって、上がってるわ！この間だって、私の卵焼き美味しいってイタチさんが言って「イタチだと…？」あっ……;;」
「……仕置きだな」
「きゃっ!!///」
サクラを抱え上げ、部屋を出ていくサソリ
「だ、旦那!!どこに行くつもr「『食後のデザート』を喰いに(黒笑)」な、ま、待て、旦那!!」
デイダラがサソリの肩を掴む。
……が、サソリが振り返った瞬間──
「これでも食ってろ」
「!!……;;(硬直)」
サソリによって、さっきの下手物ロリポップキャンディがデイダラの口に押し込まれた。
「「ーーーーー!!!///;;」」
サソリは、『お菓子よりも甘いデザート』を手に入れ、二人分の声にならない悲鳴が響き渡ったそうな……
END
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