失意のペルケレ
雷神として崇められていたはずが…
気付けば悪魔と化していた。
***
真っ白な世界の中で。
“真理”とやらは私にこう言った。
ーー君は“通行料”なんだよ
と。
ーー自分の元いた世界に嫌気が差した者が払った“代価”
だと。
だから私は叫んでやった。
ーーそんなの、等価交換じゃない!!
ーー私を殺したそいつが、私の“通行料”よ!!
“真理”はポカンとした後に、クツクツと笑う。
ーー流石人間だ!理に適っているようで、そうでない。そうでない筈なのに、理に適っている!本当ならこんなのナシだけど……
“真理”が私に手を伸ばす。
すると、私の体はバラバラに崩れ始めた。
ーー身体の“代価”は、君を“代価”として払ったそいつね。
ーー…殺せばいいの?
ーーまあそんなとこ。そして、身体に定着させる魂の分だけど…
“真理”は、無い瞳を私に向けて、ニタァッと笑う。
ーー君の“希望”…
“元いた世界に帰ること”だーー
この私の、悲しみと怒りは、本当に…そいつを殺しただけで、消えるのだろうか?
死にたくない。
生きていたい。
でも、ここで生きているのは、死んでいるのと、同義じゃないのか?
元いた世界に嫌気が差しただって?
美しく、愛すべき世界だったのに。
ああ、こんなことを考える前に…
ーーとりあえず、そいつを殺す。
考えるのは、後にしよう。
私はそのまま、目を閉じて、意識が薄れて行くのを感じていた。
To be continue…?
ーーーーーーー
…っていう、原作沿いの転生トリップ?多分、逆ハー?…凍えた主人公の心を、誰がほぐすのか!?的なはなしが読みたい←
2015.8.31
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[ mokuji]
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