「う……ううっ……」
 気持ち悪い。内臓が圧迫されて胃から込み上げてくる。食べ過ぎた時に腹ばいになって寝ているようだ。
「はっ、あっ……あぁ……」
 ずん、ずんと地響きからくる揺れを感じた。地震かな、今何時だ。卯雨はぼんやりと思った。全身が怠くて目を開けるのも一苦労だ。
「んぁっ……はっあ、あっ、」
 さっきから聞こえている変な音が、実は人の声だと気づいた。人の声だし、自分の声でもあり、耳元に吐息混じりの喘ぎがしている。
 卯雨はそこでようやく意識がはっきりとした。薄暗がりの中、白い布を認識する。それはシーツで、ここはベッドの上だ。四つ這いになっているらしいが腕は動かせない。体の感覚がおかしくて、縛られているのかもよくわからなかった。
 俯いて枕に頭を突っ伏していたが、顔を上げた。知らないベッドサイド、急に下半身の感覚が戻ったようで、痛みと熱と排泄したい時のそれを感じた。
「ううっ……グゥッ、ううっ!」
「卯雨、気がついた?」
「んんんっううう!」
 上手く喋れないのは口枷が付けられていたからだ。穴の空いたボールを咥えていて、ぼたぼたと唾液が落ちていく。
 さっきまで耳元で喘いでいた声が、優しげに喋りかけてきた。その間も律動は止まらないし、声の主は虎晴だと分かった。うんうんと唸って抗議の意を示すが、伝わっている気配はない。
「ごめんね、卯雨。もう少しだけ……」
「んんんっっ!!」
 虎晴は身を起こしてベッドに座り、卯雨をその上に座らせ座位で犯す。虎晴の手が卯雨の腹と萎えた性器を撫でた。ただただ苦しいだけで、気持ちよくなっているのは虎晴だけだった。
 けれど、次第に別の感覚が競り上る。膀胱が圧迫され、虎晴の指が執拗に尿道口を捏ねる。
「んん、うっ、ひうう、うっ、ううっ」
 立ち上がって逃れようとするが逆効果で、よりしっかりと抱き留められた。腹部を撫でていた手が、じっくりと圧していく。
「んっ……」
 じょろっ、出始めて堪えようとしたが、虎晴の指が爪で突いた。しょろしょろと、溢れては堪えて、突き上げられて溢し、また堪えて。切れ切れに粗相する。
「可愛い、卯雨、おしっこあったかい」
 虎晴は興奮しているのか、カタコトのようになっている。虎晴はあったかいと言うけど、言った傍から冷えてベタつき悪臭を放つ。
 小便まみれで巨根に犯され、悲しくなった。

続く

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