「はぁっ……ああっ……待って、やばい、ぅあああ」
 殆ど叫び声で卯雨が言った。けれど虎晴にそんな余裕はなく、止まりはしないし止める気もそもそもなかった。ずんずんと腰を動かして、腸壁を叩く。いわゆる前立腺のあたりを性器が抉ったが、卯雨ははっきりと気持ちいいとは思わなかった。圧迫感で吐きそうだし、本来侵入禁止の出口は擦られ切れそうで痛い。
 その上、少しづつ深くなっていく。今はもう、中から押し上げられる衝撃のまま声を溢すだけだった。
「卯雨……」
 虎晴は覆い被さり、卯雨を呼んだ。なにか感情を孕んだ声色だったが、それが何かはわからない。何度か呼ばれた頃、虎晴がグッと押し上げる。卯雨はビクッと身体を反応させた。無意識下の、反射で起きた痙攣だった。
「ひっ……」
 そこが何かはわからなかったが、死ぬほど恐ろしかった。死ぬのかと思った。卯雨は勝手に出てくる涙を止められないし、霞んでいく見開いた瞳で滝を縋るように見つめたが、滝はニヤニヤと笑うばかりだった。
「あっ……あ……」
 逃さないためか、愛しさの表現か、虎晴は卯雨の肩を掴んで頸に口付ける。ぐぷ、みたいな重たい感覚で結腸が開かれる。
「ひあ……は……ああ」
 その瞬間は酷く優しく感じた。卯雨は頭の中が真っ白に弾け飛んで何も考えられない。ただ揺さぶられるままに揺れ、開いたままの口から唾液が溢れていく。
「やっば、結腸犯されてる卯雨の顔、めっちゃそそる」
 可愛いと言いながら、別の男の性器をしゃぶったり嘔吐したり自身の性器をしゃぶった卯雨にキスをする。辛うじて呼吸していた卯雨は息の仕方もわからなくなって、白目を剥いた。滝は益々興奮した。
「んぐっうっおえぇぇ」
「げっおえっ」
 胃酸が上がってきて、滝と見事なゲロチューを交わす。そんな卯雨のナカが大層良かったらしい、虎晴は小さく呻いて、卯雨の結腸に吐精した。

続く

戻る

戻る