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お題箱より「いじめられてるときに精通を迎えちゃったいじめられっ子の話」


 はこの育ってきた環境は劣悪で、明日の食事も保証されずゴミ箱を漁るような生活が常だった。
 そんなだからまともな栄養もとれず、痩せて肋の浮いた身体は発育不良で、18にもなったのに精通は未だだった。

 はこがまともな生活を送れるようになったのは最近のことだ。路上での生活をしていたはこを、その町の大地主である男に拾われ、全寮制の男子校に編入させられた。
 義務教育程度の知識もなかったが、それ故に知識の吸収は早く、優秀な指導者のもとみるみるうちに成績を上げていく。
 そんなはこは、寮で同室である緒代に虐げられるようになった。

「うっ、げほっ、いたい、いたいっ、やめて……」
 床に正座させたはこの腕を掴み、逃げられないようにしてはこの股間を踏みつける。
 はこは痛みに呻くが、緒代は興味ないようで携帯の画面を注視していた。
「うあ、あっ、だめ、もれちゃう、やだああっ」
 はこは腕を振り払おうともがくがびくともしない。立ちあがろうにも、正座をかれこれ二時間も強制されており痺れ切った足は鉛のように動かなかった。
「ううう……」
「はっ、くっさ」
 じょろじょろと音がして、緒代が嘲る。
 路上での生活はもっと惨めったらしいものだったが、一度まともな生活をするとそんな事も忘れてしまうらしい。
 久しぶりの屈辱にしとどに泣いた。

「下脱いで」
「え?」
「下脱げって言ってんだよ。何度も言わせるつもりか? モタモタすんなよ」
 緒代の命令に一瞬戸惑ってから、はこは穿いていたスウェットと、急かされてパンツも脱いだ。
 足はまだじんじんと痺れていて、芋虫のように動く様はさぞ滑稽だっただろう。何も言わずに見てくる緒代の、機嫌を損ねないように必死だった。

 はこが緒代に逆らえない理由は色々あった。緒代が、自分を拾ってくれた大地主の息子であるだとか。
 そもそも路地裏に這いつくばるはこを見つけ、引き取ると言い出したのは緒代だった。
 なんの気紛れかは知らない。きっと犬猫でも拾うようなつもりで言ったのだろう。
 思惑とは何が違ったのか、はこにはわからなかったがあまりにも唐突に扱いが酷くなったような気がした。

「暴れるなよ」
 緒代はそう言うと、はこをうつ伏せにし、足を跨いで座る。長くて綺麗な指がはこの臀部を撫でた。
「ひん……」
「力を抜け。深く息をしろ」
 緒代は言いながら、はこの尻肉を片方ずつ掴んで左右に開く。外気に晒された窄まりの淵に指を置き、くぷっ、開かせる。
「な……ひぐっ」
 なにをするの、と言うまもなく、緒代は力任せに開いたはこの小さな穴に、到底大きすぎる熱を捻じ込む。
「いだっい、痛いっ」
 ぎちり、と侵入を拒むはこの穴を傷付けながら、ずるずる抜き差しする。はこは軽くパニックになり指を噛んでひうひうと泣き声をあげた。
 そんな様子を気にかけるでもなく、思ったように挿入できない緒代は舌打ちをしながらはこの穴を虐めた。
「はこ、息をしろ。吸って……吐いて」
「ふあっ、んん、んう、ああああっ」
「はは、すげえ。入ってるのがわかる」
 緒代ははこの身体をゆっくり抱き起した。丁寧に深呼吸させ、頃合いを見計らって身体を押さえつける。
 背面座位になってはこは串刺しにされたように貫かれる。緒代のそれは痩せ細った腹部を突き破りそうに突き上げ、笑いながらその腹を撫でた。
「悪くねえな」
「ううっ、あうっ、う、うあああっ」
 緒代が突き上げるたびにはこは呻いた。それさえも興奮剤でしかない緒代ははこの身体をぎゅうぎゅうと押さえつけてより深くまで穿った。
 乱暴な初夜は夜明けまで続いた。

 その日からはこは緒代に犯される日々だった。夜が来ると組み敷かれ、延々と内臓をかき混ぜられる。
 最初こそ、見せしめの意味を込めて慣らしもせず突っ込まれたが、その後からは潤滑油を塗り込まれ多少はマシになった。
 面倒だから自分で仕込んでおけ、とローションを渡され、犯されるために自ら穴をほぐすのは馬鹿みたいだ。してもしなくても変わらないと思ったが、はこが自分で準備をすると心なしか緒代は機嫌が良いようだった。
 快楽の芽生えは突然だった。
 獣の交尾のように後ろから穿たれ、揺さぶられるがまま。気分の上がった緒代がはこのうなじに歯を立てた。
「んっぐあっ……」
 痛みで身体に力が入り、その時ちょうど緒代がはこの前立腺を叩きつけたらしい。じわりと綻んだ快感の芽を見逃さなかった緒代は、舌舐めずりして執拗に責めた。
「んあっ、あっああっ! なん、なんかっ、へんっ、ああっ」
 じわじわと押し上げられる熱に目をつぶって堪える。それがなんなのか理解できないはこに、説明してやる優しさもない。
 そう言えばイった事も、気持ち良さそうにした事もないはこが急に喘ぎ出したのは気分が良かった。
「犯されてケツが気持ちいいのか? 変態だな」
 はこに覆い被さり、耳元で意地悪く囁く。けれど今のはこは初めての絶頂体験に白む意識を、緒代の低音がさらにかき混ぜ昂めていくだけだった。
 緒代の意地悪な言葉さえ、耳から犯されるようで気持ちいいはこは、はうはうと涎を垂らし喘ぐ犬のようだった。
「ああっ!! んっ、やだっああっあああっ」
 なんなのかわからない。腹の奥が熱くて、頭の中がチカチカする。涙と鼻水と涎をぼたぼた溢し、全身を震わせる。
「あうっ……ううっ」
「はっ、イってんのか」
「ひああっ、あーーっああああっ」
 痙攣して戦慄くナカを楽しむように緒代は腰を振る。一往復する度に更に絶頂するはこを面白がった。
「中イきなんか覚えやがって、可愛いオナホじゃねえか」
 突くたびにぎゅうぎゅう締め付け、全身を強張らせて善がるはこに少しの愛着が湧いた。
「こっちでも少しはイっとけよ」
「んにゃっ!! ああっ?! ちんちっ、やっ、あ!! でちゃ、おしっこ、あううっ」
「はあ?」
 カウパーで濡れそぼったはこのそれを握ると、はこは声を上げた。ひゃあ、と甲高い声で喘ぎ、だめだめいやいやと首を振る。
「やらっっああっっっ」
 ナカを深くまで突いて、強く扱き上げた。世界が一瞬止まったように、はこが仰け反り息も途絶えた。
 びゅるっ、びゅう!びゅう!
 長い吐精にはこは目を回し、くてんと脱力する。それでもナカは無意識に締め付け、緒代は心地良く射精した。
 それがはこの精通だとは、緒代も、ましてやはこ本人ですら知る由もない。

終わり


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