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優しいアナタ





「えへっ」

「てめェ…何してやがる」

「んー…クロコダイルさんあったかーい」

「はなれろ小物が!」

「小物じゃない!これでもDカップあるよ!」

「…何の話してんだ」

「なにっておっぱぐえっ!い、痛い!」



愛しのクロコダイルさんと寝るべく夜こっそりと彼のベッドに忍び込んだ。こっそりっていうのは正面からいったってアッパーか回し蹴りを食らうだけなのでこっそりと行動する。まァ意味ないけど。でも拒絶するのは照れてるからだよね!見かけによらず照れ屋なんて可愛いんだから!



「少しは黙らねェか!」

「あべっ!ク、クロコダイルさん痛い!」

「これで少しは大人しくなるか」

「残念!こんなことじゃ私はめげない」

「うぜェ」

「あー、クロコダイルさんの胸板いい感じー。男の人って感じで素敵です!」

「気持ち悪いな変態野郎」

「なんて褒め言葉!」

「べつに褒めてねェ」

「またまたァ」

「…aaa」

「なァに?…わっ!」



しつこいくらいくっついてた私を凄まじい力で引きはがそうとしていたクロコダイルさん。が、なんか急に腰に腕を回してきた。え、えぇぇ!?な、なんて展開なの!私はクロコダイルさんの胸板に腕を回しクロコダイルさんは私の腰に腕を回す…。素敵な展開だけど、いつも邪険に扱われてきたから、いざこういう展開になるとなんだか気恥かしい…!




「ククククロコダイルさん…!い、いつになく積極的ですね…!わ、私鼻血出そう!」

「あァ?何言ってやがる」

「へ?」

「おれはただてめェの腰が細ェと思っただけだ。メシ食ってるのか?」

「え、あ、はい。ちゃんと食べてます」



あれれ?それだけ?私の腰をそれとなく抱き寄せて、今から淫らな行為をするんじゃないの?違うの?




「あの、クロコダイルさん…?」

「…なんだ」

「あの、今から18歳未満は見ちゃダメェ!なことするんじゃないんですか?」

「…は?」

「だってそんなエロい手つきで私の腰を撫でぶっ!」

「お前はとりあえず永眠しとけ」

「そんな…!クロコダイルさんと夫婦になるまで死ねません!」

「よし、今すぐしね」



あうあう…。私の夢が儚く消えようとしてるよ!




「むむー…。私絶対クロコダイルさんと結婚しますからね!」

「…まだ無理だな」

「…まだ?どういうこと?」

「…そんなこと自分で考えやがれ」

「えー!教えてくださいよー!」

「…うるせェな。もう寝ろ」

「今度は教えてくださいよー」



とにかくもう寝ろ、といって傍で寝かせてくれるあたりやっぱりクロコダイルさんは優しいと思う。





優しいアナタ




 
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