「あ、おはよう」
「…おはよう」
「気分はどう?」
「まあまあ」


あれから3日ほどマルコくんは風邪で寝込んだ。その間のしおらしさといったら可愛くてどうしようかと思った。やっぱり素直な子共はかわいい。もちろん素直じゃないのも子供らしくて好きだけど。


「うん、もう熱はなさそうだね」
「…とっくに下がったよい。手ェどけろい」


パシッと振り払われた手もマルコくんが元気になった証拠だ。よかったよかった。まったく悲しい指標だよね、ははは…。

病み上がりだから重たいご飯は避けて、おじやを出す。いただきますと言って文句も漏らさずレンゲで食べるところを見るとやっぱり彼も少し変わったのだと感じる。
思えばご飯を食べてもらうまでだいぶ長くかかった。ちょっとずつでも気を許してくれてるんだと思うと勝手に頬が緩んでしまった。


「そういえばピクニックに行くとか言ってたな」
「そうだね」
「明日行くか」
「えぇ!?や、やめたほうがいいよ!病み上がりなんだし」
「こんな家に何日も閉じこもってるより気分転換したほうが風邪も良くなるだろい」
「そ、そうなのかな」


マルコくんがピクニックに行くことに前向きに考えてくれているとは…!
失礼と思いつつも感動しながら言われたことを頭の中で反芻する。マルコくんは大丈夫って言ってるけど、今だって病人食だし本当に平気なのかな。でも言う通り気分転換したほうがその後も快方に向かいやすいかもしれないし……お医者さんじゃないからわかんないや。


「難しく考えるなっての。いいから明日行くぞ」
「んー……うん」
「ご飯もふつうでいいから」
「え、でも」
「わかったら返事!」
「は、はい!


突然ですが明日ピクニックに行くことになりました。




Title:Rachelさま





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