再会した
ピーンポーン
『あ、誰か来た。一護出てよ』
「はぁ!?なんで俺なんだよ」
「いいからとっとと行ってこい。黒崎一護」
「ウルキオラまで…。っはあ…仕方がねえな」
一護が肩を落としながら玄関に向かって部屋を出ていく。リビングには、私とウルキオラの二人きりになった。別に気まずくなんか、ないんだからねっ!
『あ、あの、ウルキオラくん』
「……なんだ」
『これからよろしくね。…ほら、私達これから一緒に住むわけだし』
「…そうだな」
『…………』
「…………」
ごめんやっぱり訂正。めちゃめちゃ気まずい。さっきも思ったけど、私こういう空気嫌いなんだから、やめてよ本当に!これからウルキオラくんと一緒に住むなんて、やっぱり無理かも。毎日こんな空気になるなんてありえない!ああもう、はやく一護帰ってこい――…!
「おい、女」
『っは、はい!?―――…』
バタンッ
「夏々ちゃん!」
『!? お、織姫!』
勢いよくリビングの扉を開けて入ってきたのは、焦った表情をした織姫だった。織姫は私の親友だ。誰だ!織姫をこんな表情にさせたのは!
「お前だよ」
『ぎゃああ!一護、私の心読むなァ!……っていうか、え?私?』
「そうだよー!夏々ちゃんの家に急におっきな霊圧が現れたから、私、心配で…」
『おおーっ!そうだったのか我が親友よ!心配させてごめんねえっ!』
わーんと抱き合う私と織姫。その光景を、一護は冷めた目で見ていた。このやろう、一護のKYめ。一方のウルキオラくんは、何故か私達(っていうか織姫?)を大きな目をさらに見開いてじーっと見つめていた。なに、もしかして一目惚れ?
「はれ…?ウルキオラ…?」
その時、何故か織姫まで、ウルキオラくんをじーっと見つめだした。え、なに。なんなの。この少女漫画的な展開。もしかして二人とも一目惚れ?
「違うわ」
『ぎゃっ!また一護私の心を…』
「ウルキオラ!?」
『ひゃわっ』
バッと私の腕を振り払うと、織姫は一目散にウルキオラの元へと駆けた。織姫…、今のは私、傷付いたよ…。あれ、なんか涙が…。
「生きてたんだねウルキオラ!良かったぁ、良かったよぉ…」
ふええんとウルキオラの前で泣き出す織姫に、私は頭に疑問符を浮かべることしか出来なかった。心なしか、ウルキオラくんもさっきより優しげな表情をしている。もしかして、この二人も知り合い…?
『ね、ねえ一護。ウルキオラくんって一体…』
「…………」
一護は、険しい顔をして黙り込んでしまった。