居候決定
「黒膣が開けねえってどういうことだよ!?」
「知らん」
『そもそも黒膣って何ものよ!』
「あ"ー、おまえが話に加わると面倒くせえからあっち行ってろ、夏々」
『わっ!一護ひっどい!ちょっと、ウルキオラくんもひどいと思わない!?』
「思わない」
『ひでぇ!』
結局、私は話に加えてもらえなくて部屋の隅っこで宙にのの字を書くハメになった。ちくしょう一護、覚えてなさいよ!っていうかこの話一応私がヒロインなのに、前回から空気同然じゃないのさー!んもう!ぶつぶつぶつぶつ…
◇
「…で、結局どういうことだよ。黒膣が開けねえって」
「だから、知らんと言っているだろう」
「………じゃあ、これからどうすんだよ。黒膣開けなきゃ虚圏には帰れねえだろ」
俺がそう言えば、ウルキオラはすんと黙り込んでしまった。正直なところ、ウルキオラにもどうすればいいのか分からないんだろうな。藍染がいない今、破面であるウルキオラの居場所はきっと虚圏しかねえはずだ。その虚圏に行けない今、こいつには居場所がない。それに、そのうち霊圧を察知した精霊廷の奴らがやってくるだろうし、そうしたら本当にウルキオラは―――…どうなんだろ。
『ねえ、一護』
「あん?だから夏々は黙ってろって…」
『ウルキオラくん、行くとこないの?』
「あ?あ、ああ…」
『じゃあ、うちに住めば良いじゃない』
「あーなるほど…………って、ハァ!!?」
「む、………確かにそれは名案かもしれんな」
腕を組んでむむむ…と考え込むウルキオラのキャラが何となく崩れてる気がするのはまぁ置いといて、それはマズイだろ…!確かに夏々は一人暮らしで都合は良いかもしんねえけど、ウルキオラって一応男だよな!?んでもって夏々も一応女だよな!?同棲はマズイだろ!いろんな意味で!…………ん?でも俺はルキアと同じ部屋で暮らしてたんだよな?じゃあ、平気か?
『じゃあ、けってーい!』
「決定だな」
「決定なのかよ!!」