「小鷹小鷹小鷹小鷹」

「いや、どうしたんだよ」

「今日の晩、電話してよ」

「は?電話口の俺の声、知ってんだろ」

「うん。知ってるからだよ」

「意味がわかんねぇ」

「小鷹の電話口の声、好きだよ」

「え゛」

「うわー怖い顔」

「あ、わりぃ」

「私は大丈夫だから、電話してよ」

「お前……変わってんな」

「小鷹にだけは絶対に言われたくなかったよ」

「はぁ?なんで俺にだけ?」

「えー……なんか…………好きだよ」

「え、なんだって?」

「ほら」

「あ?」

「突発性難聴にでもかかってるんじゃない?」

「訳がわからん」



良平くん/僕は友達が少ない より