どうしよう、どうしよう。
美少年が目の前で寝てるよおおお!
ある意味美少女級。
っていうか寝顔可愛い!
まったく、けしからんな。
人の布団でこんなぴーすか寝ちゃって、お姉さんじゃなかったら食べてるよ!
…いや、お姉さんも危うし。
食べたい、食べたいよお、欲求不満じゃない、彼が相手だから。
ああくそ、いいかな、理性にも限界があるよね。
腐った奴の理性なんか1mmくらいなんだから。
いいよね、いいですよね。
いただきますっ!
布団をめくって、隣に寝ころんで。
細腰に手を回す。
やっべぇ、超細い。
私の半分くらいじゃね、いや、さすがそこまでじゃ…。

なんて腰をペタペタ触っていると佐久間が跳ね起きた。
「おはよう!佐久間君、調子はどうだい?」
「なっ…、お前誰だよ!」
「お姉様って呼んでね、佐久間君。」
「なんで俺の名前…っていうかどこ触ってんだよっ、」
「名前?ああ、君が好きだから知ってるのさ!触ってるのは腰。」
ハートマークが付きそうな勢いで言った。
可愛いなあ、と微笑むと染まる佐久間の頬。
「…とりあえずはなせ、」
「やあだ。」
「はなせ、」
「やだってば。」
イライラし始めたのか表情が曇る。
「怒らないでよ、もう。」
後が大変そうなのでとりあえず離れておこう。
…細腰は残念だが。
「ここ、どこ。」
「えっとね、君の世界ではないかな?」
「…は、」
おっと、詳しく説明しなければならないようだ。

いわゆるトリップって奴だってこととか、
ここでは超次元サッカーなんてできないこととか、
佐久間の世界と、私の世界の違いとか。
これから私の家に泊まることになりそうだとか。
一通り話し終わった後、5分くらいの沈僕。
それから、佐久間が口を開いた。
「本当の、名前は?」
「へ?」
「お前の、本当の名前。」
「気になる?」
「…気になる。」
「椎名 咲、自由に呼んで。」
「ん、わかった。」
「よろしくね、佐久間君。」
「…よろしく、咲。」
名前呼び萌えええ!



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