一通りの買い物が終わって、次郎がにんじん嫌いなのが発覚。(私はピーマン。)
なんだかんだ言って次郎の下着を選ぶことはできなかった。
トランクスかブリーフかは教えてもらえなかったし、心境は複雑だ。
いいと言っても「重いだろ、」の一点張りで袋は全部次郎が持っている。
あの細身のどこにそんな力があるのかと思ったが、
そこはやっぱり男の子だった。ちょっぴり寂しい。
はぐれると大変だからと繋がれた右手は熱を持っており、
正直に言うと手汗について不安で仕方がない。

「ねえ、次郎。」
「…なんだよ、」
「私たち、カップルに見えるかな。」
それとも女友達に見えるかな。
ヤバイ、後者が凄い当てはまる。
次郎可愛いから……。
「ばーか、」
「へ?」
「咲の、ばか。」
「?なに、いきなり。」
「…なんでもねーよ。」
「教えてよ、次郎君?」
わざとらしく語尾をあげて言うと、ぷいっと顔をそらされる。
なんだよお、この野郎。
「…咲の、ばか…。」
………?

「あ、次郎。」
「……。」
シカト…、だと。
良い性格してるじゃないか、…不機嫌なのは分かるけど。
「大好き、」
「ぶっ、」
ジュースを吹き出すなんて汚い子だ、
「何をいきなりっ!」
「冗談。」
「……。」
あ、また顔をそらされた。



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