寒い冬。だけど、今日は少し暖かくぽかぽかしていて、過ごしやすい。
任務も終わり、少し空いた時間を持て余していた。そして気付いた、今日は確か珍しくカカシも終わりの時間が早かったはず。それなら彼を待って散歩にでもいけば良いのだと。

「日向ぼっこしたいなあ。カカシ早く帰って来ないかな〜」
「あーまたはじまったわよ、名前の惚気が…」
「だって好きなんだもん、良いじゃん!だってね、サクラ、この前カカシがね…」
「はいはい…」

大きな木の下でうっとりと大好きな彼の姿を思い返しながら。

「にやにやしすぎて気持ち悪いわよあんた…」
「だって、ソファでうとうとしてたとき、急に「はーい、そこまでね」
「!カカシだー!」
「悪かったなサクラ」
「ほんとによ…」

あきれた様子のサクラは、怒らずに私たちを見送ってくれた。

「カカシ、おかえりー!」

暖かい日差しの中、彼のうでにぎゅうっとしがみつく。

「ただいま」
「ねえ、ちゅーしたい」
「だーめ。見られちゃうよ」
「良いもんっ」

ねー、ちゅー、ちゅってしてよー!と言っても、結局いつも家に帰ってからでないとしないことは知っている。それでも何だか甘えたい気持ちがいっぱいだった。

「…しょーがないなあ」
「え?」

ちゅっ

「っ!わっ」
「クク…してほしかったんじゃないの?何顔真っ赤にしてんの、ちゅーなんてもう何回もしてるでしょー」
「ほ、ほんとにすると思ってなくて…」

外でカカシがマスクを外す姿を見るのが新鮮で、なんだかどきどきした。

「いっつも家まで我慢してんのに…もう…お前のせいだからな、名前」
「っ!ん……」

そのまま抱きしめられて、さっきよりも長いキス。感じるその人の体温はぽかぽかの陽気のせいか、いつもより高く感じる。

「っ…ね、カカシ」
「ん?どうしたの?」
「えっと…その、」
「続き、したいんでしょ」
「…ん」
「ふふ…ほら、帰るよ」

差し出された手を握り返して、二人で歩く。
大好きな人と今日もまた一緒にいることが嬉しくて幸せで。
綻びそうになる顔を抑えきれずに、今日も家まで一緒に帰るある日の出来事でした。



(あいつらどこでいちゃついてんだよ…)
(イルカ先生、なんで目隠すんだよー!前見えないってばよ!!)


20140207



好きすぎるんですがこれって病気ですか?
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