ふかふかのお布団にふわふわの毛布。柔らかいお日様に可愛いぬいぐるみ。だいすきな絵本と甘いお菓子と冷たいアイスクリーム。コンソメ味のポテトチップを少しの刺激にして青空を背にして漕ぐ自転車。サラサラと流れる風を感じながら湖でちょっぴり遊ぶ。フリルとリボンが可愛いお洋服。
胸に何もない。何も感じない。何も思えない。想いたい、貴方への気持ちを重いたい。慰めなんて何も謂えない。綺麗に感情を抜き出されて、でも、これでも、人間だと言うのだもの。
金色、黒色、全てが君の魅力。ふわふわ優しいバスタオルにくるまって、真っ白なシーツに寝ころぶの。見せないはずの黄色をお花にうつして、真っ青なそれにかぶりつく。気持ちの悪くなる茶色を残して、真っ赤なあれをすする。チカチカ眩しい緑を叩くと紫色にかわって気分がとても良い。
茹だるような夏の日に君と三度別れて四度出会った。何度経験しても君は笑顔で僕は涙を流す。透けるような青空に何度も何度も助けを求めて、君を待った。あの具合の悪くなるような夏はもう二度と出会えないのだと小さな揺らめきが叫ぶ心を殺した。
戻る