アルミンとごちゃごちゃ

上には上がいて、下には下がいる。

「この間の筆記試験、最下位ユリアだって」
そんな言葉を聞いて思わず声がもれた。
え、と戸惑いを表すような声だった。
僕の戸惑いをどう受け取ったのかは知らないが隣の彼は笑った。
馬鹿だよな、これからどうすんだろ、なんて。
適当に彼に相槌を返しつつ頭を占めるのは彼女の事だった。

ユリア、は。
一生懸命な子だ。可愛いし、明るくて優しい。
平凡と言えば平凡なのだけれど。
目標がどこにあるかは知らないがずっとずっとその目標を、上を向いて前を向いて一直線。
何事にも真面目に取り組んで頑張ってる姿をよく目にしている。
よくあんな風に頑張れるものだと思った記憶がある。
それから。
それから、というよりはこれが本題だ。

話していて自分の考えを持った上で意見を出し、推論を述べる彼女が頭が悪いとは思えなかった。
少なくとも試験で最下位を取るようには。

「アルミン、さん」
僕の思考を占めていた彼女が不意に声をあげた。
くすん、と鼻を鳴らして気落ちした様子で近付いてくる。

「勉強を、教えてください」
泣きそうな顔をしているくせに。
泣かないで前を向いて上を見てる。
偉いな、頑張り屋さんだな、僕も頑張らなくちゃな。
そんな風に感じながら彼女の誘いを受けた。

思った通り、彼女は決して頭が悪い訳ではなかった。
読み込みは早いしきちんと理解してくれる。
そう伝えるとアルミンさんの教え方が上手いのだと笑ってた。
ちょっと、嬉しかった。

また座学の試験が近付いてくる。
彼女の成績がどのくらい上がるかとても楽しみだ。

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