「っん…ぁ」 いつだかの日と同じく私の下にいる彼女が甲高い声をもらす。 じっと彼女の整った顔を見つめていれば睨まれた。 何を見ているのという言葉と一緒に頭を抱かれる。 露わになってる白い胸へ押しつけられたからそのままやわらかな皮膚に吸いつくとまた声をあげた。 勘違いをしないで欲しいのだが以前とは違い、同意のもとでの行為だ。 悪戯心半分というか下心が全く無かった訳ではないが前はあんなに情けなく泣いてたのにと告げれば乗せられやすいというか。 私は彼女の魅力であるとも思っている自尊心の高さから軽い言い合いへと発展して最終的にこの行為へと至る訳だ。 「き、もちわるいってば」 押しつけたのは彼女だというのにそんな文句とともに髪の毛を引っ張られる。 思わず口を離して、痛みから彼女の陰部へとやっていた手も離した。 彼女が不愉快を前面に露わした表情をしていてちょっと口元を緩めればまた罵られた。 それでも笑みを浮かべて口が寂しいのと言えば躊躇ってから半身を起して口付けてきた。 彼女の行動に多少驚きを感じつつもそれよりは嬉しいという方が強い。 別に嫌がる姿だって悪くはないと思うがこうして自分を素直に求めてきてくれる姿はとても可愛い。 そのまま後頭部を押さえつけて舌を入れる。ぺらぺらとした熱い舌を捉えて吸いつく。 唇を離したのは彼女が苦しそうに胸を押してから。 「へたくそ」 可愛いと思ったのが間違いだ。 彼女は決してそんな人ではないのに。 汚いものにでも触れたように顔をしかめて唇を拭う。そっちから口付けてきたくせに。 それでもやっぱり容姿が整っているからか何をしても絵になると思う。 「あんまり酷い事を言うから、次はもう中断なんてしてあげない」 再び彼女を寝台へと押し倒して覆いかぶさる。 白い腹を指で撫でて胸元に唇を寄せる。先端を甘噛みすると情けない声が聞こえた。 陰部の濡れた入口を指で撫でる。別にもうぐちゃぐちゃにしてあげてもいいのだけど後少し。 快楽に体を震わせる彼女の首筋に唇を寄せる。跡を残してもいいかと聞けば弱々しく首を振っていた。 困るだろうなんてことは百も承知だ。彼女はこれから嫁ぐんだから。だけど私の発言はもとより彼女を困らせたいと思っているからだ。 「やめっ…ふ、ぁ」 首筋に唇を寄せたまま小さく抵抗する彼女を押さえつけて吸いつく。 赤い跡が出来たのを確認して舌でなぞる。消えなければいいのに。いつか消えるんだろうな。 それで新しい跡をつくるんだろうな。私の知らない人と知らない場所で。 この跡の上にもできるのだろうかと思ったら少しだけ気分が沈んだ。 入口に這わせていただけの指をずぷりと彼女の中に埋めた。 すんなりと私の指を受け入れた熱い中をぐちゃぐちゃと引っかき回す。 ひっきりなしに声を上げる彼女は泣きそうな顔をしていた。 白い頬を桃色に染め、開きっぱなしの口から声を上げてしがみつくよう私に腕を回す彼女は本当に愛らしいと思う。 私だけが彼女とこうしていたい。他の誰もいらない。この時間と空間だけでいい。 「ぁ、やっ、ん…っ」 一番奥へと指をやり、この中に入る事が出来ればいいのにだなんて馬鹿らしい事を考えながら子宮の入り口を擦る。 息を詰まらせて涙を流す彼女の額に口付けて陰核をぐりぐりと押さえつけるよう触れると彼女は果てた。 背中を反らせてぎゅっと爪先を握り、悲鳴のような声をあげてぐったりとしたシャハラは私に寄りかかる。 肩で息をするように胸を上下させながらそろりと私を見上げてくる。 笑みを浮かべて頭を撫でてやり可愛い、可愛いと惜しみなく褒め言葉を送れば少しだけ顔を赤らめたように見えた。 「湯浴みをしましょう。一緒に行ってくれる?」 「…動きたくないわ」 言い終えたと同時に彼女は私の身体を押して覆いかぶさってきた。 大勢は入れ替わったけれど再び寝台に横になる形。 まだ何も纏ってない姿の彼女を前にしてまだ寝る訳ではないだろうと考えていれば彼女は意地悪く微笑んでいた。 「もう疲れたなんて言う訳ではないでしょう?」 私が何か言葉を紡ぐ前に彼女は私の腕を取って手首に舌を這わせてから噛みついた。 __________________________________________________ おまけというかなんというか。 私は決して女性の身体に興奮するような性癖はない。 自分と同じようにつく乳と性器のどこに欲情すれば良いんだ。 自分の下で切なげに声をもらす相手を前にしても意見は変わらない。 潤んだ瞳を薄らと開けて私を捕まえるように抱きつく白瑛を前に私は侮蔑するような気持ちで溢れてた。 浅ましい。馬鹿みたいだ。愚かで恥ずかしい。情けないと思わないんだろうか。 「すき、すきよ、だいすき」 必死にそう言って口づけを強請る相手が少し可哀想で憐れみながら唇を合わせる。 「シャハラ、だいすき」 白瑛は。 私よりもずっと可愛らしくてしっかりしてる。 私よりもずっとやわらかくて女らしい体だ。 きっといつか誰か私の知らない人に愛してると言って足を開いて喘ぐんだろう。 それは何だか少し気に食わない気がした。 なんていえばいいかわからないの |